2021 Fiscal Year Research-status Report
睡眠改善が妊娠糖尿病者の耐糖能に与える効果検証とその遠隔睡眠改善プログラムの構築
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21K10836
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
坂本 なほ子 東邦大学, 看護学部, 教授 (20398671)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
羊 利敏 国立研究開発法人国立成育医療研究センター, 臨床研究センター, (非)研究員 (40470017)
荒田 尚子 国立研究開発法人国立成育医療研究センター, 周産期・母性診療センター, 診療部長 (70214723)
福田 美和子 東京慈恵会医科大学, 医学部, 准教授 (80318873)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 睡眠 / 妊婦 / 糖尿病 |
Outline of Annual Research Achievements |
女性自身とその児の生涯にわたるといっても過言ではない妊婦の健康を守るため、申請者は睡眠に注目している。近年、解明されつつある睡眠と耐糖能との関係から、睡眠改善が多様なライフスタイルが容認されている現代社会に生きる女性の未病対策に寄与すると考えた。そこで本研究では、全妊婦の10%を占めるGDM妊婦に着目し、第一に良質な睡眠は耐糖能を改善し周産期合併症リスクを低減することを検証する、第二に睡眠改善に向けた介入内容を確立し遠隔システムを用いて実施する、第三に混合研究法を用いて介入効果を調査した上で前述の第一の課題と統合し、エビデンスの高い睡眠改善プログラムを提示するものである。 今年度は、インターネットを介した認知行動療法理論に基づくプログラムの構築の準備に着手した。母児の睡眠に関するe-learningを含むWebサイトの内容を検討した。妊娠中の母親自身に関する情報、出産後の母親に関する情報、乳幼児に関する情報、就学期以降に関する情報、一般的な情報の5カテゴリーで情報提供を行うこととした。また、効果的な情報提供の方法として、単なる情報の提示ではなく、ゲーミフィケーションの手法等を取り入れることを検討した。 調査サイトは、新型コロナ感染症の患者を受け入れる医療機関であるため、2022年春までは調査の開始が不可能であることが分かっていたが、実施プロトコールについて検討を行った。また、調査で使用するアクチグラフやデータ解析ソフトについて試用した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初は、e-learningサイトを構築し、調査および介入を開始する予定であった。調査に関しては、調査実施機関が新型コロナ感染症の患者を受け入れる医療機関であり、2021年度秋以降の感染状況下では、外部者の立ち入りや治療以外を実施することが難しく、調査を開始することはできなかった。また、開始の見通しも立たず、少なくとも、2022年春までは調査の開始が不可能であることが分かった。そのため、e-learningサイトについて、単なる情報提示ではなく、教育効果の高いものとなるよう、時間をかけて検討を行っている。以上の理由により、予定よりも進捗が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
母児の睡眠に関するe-learningを含むWebサイトを完成し、公開する。調査サイトでの調査および介入を開始し、データを収集する予定である。ただし、新型コロナ感染症の状況によっては、調査の開始が遅れる可能性がある。その場合、非常に少ない人数から調査を開始し、調査期間を延長してサンプルサイズの確保に努める。
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Causes of Carryover |
昨年度、実際に調査を開始できなかったため謝礼金を支出しませんでした。また、e-learningサイトについて内容検討までで、実装しなかったため、委託費を支出しませんでした。しかしながら、今年度はいずれも実施するため、その予定金額の支出が見込まれます。
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