2021 Fiscal Year Research-status Report
クリニック看護師が行う子供と家族に対する移行期支援の構築
Project/Area Number |
21K10847
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
井上 由紀子 東北大学, 医学系研究科, 大学院非常勤講師 (20596100)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 育子 仙台赤門短期大学, 看護学科, 助教 (00833005)
石母田 由美子 仙台赤門短期大学, 看護学科, 講師 (10828651)
菅原 明子 東北大学, 医学系研究科, 助手 (30783899)
塩飽 仁 東北大学, 医学系研究科, 教授 (50250808)
田崎 あゆみ 藤田医科大学, 保健学研究科, 准教授 (60623931)
入江 亘 東北大学, 医学系研究科, 助教 (60757649)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 移行期支援 / 子供 / 家族 / クリニック / 看護師 |
Outline of Annual Research Achievements |
小児期発症の慢性疾患の子供の多くが思春期,成人期を迎えるようになっているが,これらの患者は原疾患や合併用の病態生理が年齢とともに変化し,さらに新たな合併症も加わって成人の病態の比重が増していくため小児診療科のみで診ていくことは難しく,小児医療から成人医療への移行支援がスムーズに行われる体制が求められている。小児専門病院や総合病院では子供と保護者が主体的に成人医療へ移行できる組織的な体制作りに取り組んでいることから,これらに勤務する小児医療にかかわる看護師は移行期支援についての知識をもっている。しかし,成人領域や地域のクリニックに勤務する看護師は移行期支援についての認識や理解が少ないのが現状である。 在院日数の短縮や原疾患以外の疾患(感染症など)は小児科クリニックで治療することになるため,原疾患を踏まえたケアが必要となり,小児科クリニックの看護師には,これまで以上に高度な知識や看護の提供が求められている。子供や保護者の看護に際し,クリニックの看護師には最新の治療法と看護の知識,病院と同程度の水準の看護の提供が求められており,当然ながらこの中には移行期支援も含まれると考える。 今年度はCOVID-19の影響で調査協力者(施設)との事前打合せや,調査依頼が難航し,文献レビューと2022年度以降の計画の検討がメインとなった。 文献レビューからは移行期支援の多くは事例や症例報告であり,施設間で横断的な取り組みの報告はほぼなかった。また,支援の実際も総合病院で行われているものが多く,地域のクリニックでの報告は見当たらず,総合病院とクリニックで協同した取り組みはほとんどなかった。クリニックにおいても,COVID-19によりオンライン診察が普及しており,オンライン会議ができる環境も整備されてきつつあるため,研究実施においてもオンラインシステムを活用しながら計画的に実施できるように再検討していく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
調査対象候補となる地域のクリニックがCOVID-19の影響により負担が大きい中,調査協力を依頼することが難しかった。
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Strategy for Future Research Activity |
COVID-19の影響はあるが,調査への負担を少なくしながら協力を依頼する方法を検討する。
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Causes of Carryover |
COVID-19の影響により学術集会がオンラインでの開催になることが多く,参加のための旅費使用がなかったため。
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