2021 Fiscal Year Research-status Report
早産児にとって心地の良いかかわりを促すことによる対児感情の変化
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21K10859
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Research Institution | International University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
堀金 幸栄 国際医療福祉大学, 小田原保健医療学部, 准教授 (90588857)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 真理 文京学院大学, 看護学研究科, 特任教授 (20216758)
香取 洋子 北里大学, 看護学部, 教授 (90276171)
佐藤 真由美 国際医療福祉大学, 大学院, 教授 (40375936)
時田 純子 東京純心大学, 看護学部, 講師 (20816780)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 早産児 / 対児感情 / 心地の良いかかわり / 親子関係 |
Outline of Annual Research Achievements |
早産児や2500g未満の低出生体重児の出生割合が増加しており、新生児集中治療室(Neonatal Intensive Care Unit:以下NICU)を退院した子どもの精神・発達異常が課題となっている。NICUにおける救命医療に加え、より良い精神・発達を促すためには良好な親子関係が育まれるよう積極的に支援する必要がある。しかし、NICU入院児は未熟性から外界への反応が乏しく、両親は自ら関わりの効果を実感することが難しい。臨床においては新人看護師も同様である。そこで、本研究ではNICUに入院している早産児の自律神経系反応を活用し、両親と新人看護師の声かけによる子どもの反応をフィードバックする介入を実施する。 自らのかかわりによって早産児が応答するということが実感できれば、愛着を築きにくい時期においても愛着が芽生え、相互発達を促す看護の一案として提案することを目的とする。 2021年度(1年目)は①早産児の自律神経系活動と愛着評価に関する文献検討を行い、②早産児にとって心地よいケアとして声かけやタッチングを具体的に検討する。また、③タッチングや声かけによる自律神経活動の変化を評価として用いるため、自律神経系活動データについて簡単で信頼性があり可視化できる測定器具の検討を行い活用方法と出力方法を確認する予定であったが遅れている。また、④新人看護師とベテラン看護師のタッチングの違いは何か、声掛けの違いは何か、児のエイトレインメントの現象観察(録画分析)方法や、児に対する愛着の変化を測定する方法を検討する予定であった。対象児の反応は i-pad で録画し、早産児行動評価を用いて分析を行う予定であったがコロナ禍において病院に研究協力を依頼することが難しかった。今後研究分担者や研究協力者は早産児行動評価講習会に参加し訓練する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本研究ではNICUに入院している早産児の自律神経系反応を活用し、両親と新人看護師の声かけによる子どもの反応をフィードバックする介入を実施する。研究開始に備え、早産児に自律神経系反応を測定する精密機器やそれに対応したパソコンを購入し動作確認を行なった。 2021年度は、コロナ禍でNICUでの研究の承諾が得られず研究が遅れている。新人看護師の声かけによる早産児の自律神経系反応を先行してデータ収集ができないか検討中である。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度は、タッチングや声かけによる自律神経活動のデータについて簡単で信頼性があり可視化できる測定器具を購入したが実際の装着方法と出力方法を確認する。 2022年度は、早産児の自律神経系活動と愛着評価に関する文献検討を深め、早産児にとって心地よいケアとして声かけやタッチングを具体的に検討する。また、早産児のデータ収集が難しい場合は新人看護師を対象とした研究を先行し、新人看護師とベテラン看護師のタッチングの違いは何か、声掛けの違いは何か、児のエイトレインメントの現象観察(録画分析)方法や、児に対する愛着の変化を測定する方法を検討する。 COVID-19の感染状況を鑑み、研究再開について臨床と検討を進めていく。研究計画申請時に予定していた研究協力施設での研究が難しい場合は新たな研究協力施設を探していく。
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Causes of Carryover |
2021年度は、コロナ禍において研究協力施設での研究はできなかった。研究が開始できるよう研究備品を準備し次年度研究が開始された際に使用していく。
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