2023 Fiscal Year Research-status Report
学童期と思春期の女性に焦点をあてた冷え関連症状の緩和を目指した基礎的研究
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21K10898
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Research Institution | University of Human Environments |
Principal Investigator |
羽藤 典子 人間環境大学, 松山看護学部, 教授 (50626489)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上西 加奈 人間環境大学, 松山看護学部, 助手 (10805948) [Withdrawn]
三並 めぐる 人間環境大学, 松山看護学部, 教授 (20612948)
城賀本 晶子 愛媛大学, 医学系研究科, 講師 (90512145)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 学童期 / 思春期 / 女性 / 冷え症 / 起立性調節障害 / サーモグラフィ / 冷水負荷試験 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、サーモグラフィーによる手の表面温度の測定と血流計を用いた末梢血流動態の測定により、寒冷ストレス負荷後の回復過程を指標に、冷え症者の身体面および精神面の特性を研究し、判別分析を用いて冷え症者と非冷え症者との識別指標を確立した。その識別指標を援用し、学童期から思春期の女性の冷え症状とめまいや立ちくらみ、朝起きにくくやる気が減退するなどの症状を呈する起立性調節障害との関連性および身体的・心理的特性を明らかにすることで、症状の自覚のない女性の身体的特性や生活環境との比較を行い、症状の緩和策や予防法に関わる手がかりを得ることを目的とし、実験を予定していた。 令和5年5月よりCOVID19の感染症法上の位置づけが第5類へ移行することに伴い、直ちに予備実験を行った。 女子大学生を対象とし、冷え症状および ODの症状を抽出できるのか、また、冷えを感じていない女性と比較し、どのような特性を有しているのかについて、食生活・活動・睡眠など生活習慣との関連性を調査した。自律神経系の機能性の指数として心拍間変動を測定した。さらに、サーモグラフィを用いた皮膚表面温度の測定、非接触型レーザー血流計による末梢循環動態、冷水負荷試験後の手指皮膚表面温度の回復率の測定、血圧測定を実施した。その結果、統計学的有意差までは認められなかったが、先行研究に類似した結果が得られ、OD との関連について新たに取り組んだ起立性調節障害体調チェックシートや QTA30においても、冷え症群が非冷え症群に比べ、就寝前のスマホ使用時間の延長、総得点、身体症状、抑うつなどの項目において 2 群間で異なる数値を示していた。心電図測定では、OD に特徴的な HF 値や LF/HF 値に類似していたことから、冷え症と起立性調節障害をもつ者には何らかの関連性があると思われ、今後、この実験方法を活用することが有用であると示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症の影響により、令和3~5年に入るまで調査が困難な状況にあったが、令和5年5月よりCOVID19の感染症法上の位置づけが第5類へ移行することに伴い、ようやく一定環境下での実験が可能となった。 本研究は、学童期・思春期の児童生徒を対象とすることから、一連の実験方法や内容が負担なく実施できるかについて大学生を対象に予備実験を行い、実験方法が安全に活用できることを明らかにした。一方で、研究協力施設での調査については、本人および保護者の同意や実施の可能性を考慮し、施設で行える質問紙調査を先行する必要があるなど、スケジュールの変更を余儀なくされ、現在までに調査の実施には至っておらず、研究は大幅に遅れている状況に変わりはない。 令和6年2月に補助事業期間延長の申請が承認されたことから、研究協力対象者との調整と連携をはかり,第1段階:調査の実施、第二段階:実験を進めていく予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度の研究期間延長の申請が承認されたことから、現在、研究協力施設への調査依頼をかけている。 研究延長が承認された2024年度には研究を終了することができるようプロトコルの変更をし、第1段階として施設での調査研究を行い、学童期・思春期の児童生徒の冷えの自覚やその程度、めまいや立ちくらみ、朝起きにくくやる気が減退するなどの症状を呈する起立性調節障害との関連性および身体的・心理的特性を明らかにしていく。第2段階として、症状の有無で分けられた児童・生徒を対象に予備実験で確立した方法を用い、実験研究を行っていく。
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Causes of Carryover |
実験に必要な機器の購入および実験室の環境は整ったものの、大学生による予備調査・実験にとどまっている。 本実験では、学童期・思春期の冷え症状もしくはめまいや立ち眩みなどの起立性調節障害様の症状のある児童・生徒を調査の対象としているため、早期に研究協力者を確保し、第1段階での質問紙調査を開始したいと考えている。その後、本人および保護者の同意のもと第2段階として実験を開始し、冷え症状の自覚の有無と起立性調節障害に特徴的な兆候を捉え、冷えと起立性調節障害の兆候との関連や類似性を分析していき、症状緩和の為の方策につなげたいと考える。 よって、調査・実験に必要な消耗品、謝金、機器の整備費が必要となることを想定している。
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