2021 Fiscal Year Research-status Report
子どもと家族に向けた双方向型・時間外救急受診ケアモデルの構築
Project/Area Number |
21K10906
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
佐藤 由紀子 新潟大学, 医歯学系, 助教 (00882797)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤澤 宏平 新潟大学, 医歯学総合病院, 教授 (10175771)
住吉 智子 新潟大学, 医歯学系, 教授 (50293238)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 小児救急 / 時間外受診 / 保護者支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,「救急医療現場における小児患者の時間外受診ケアモデル構築」を行うことである。平時での育児支援等は,子育て支援センターなどで開催されているが,救急医療現場での標準化した看護基準は見当たらない。救急医療機関への再受診を減少させるためにも,現場で使用できる看護基準の構築は喫緊の課題である。本研究は,その目的の達成に当たり,小児患者の時間外受診と関連する「育児不安」の要素の抽出(研究1),救急医療現場における保護者への健康支援の現状調査(研究2)を実施することを計画している。 2021年度は,(研究1)として,小児患者の時間外受診と関連する「育児不安」の要素を抽出するため,文献検討を行った。その結果,知識不足や症状を引き起こしている原因が何かがわからない不確かさが,受診に関連する育児不安の要素として推測された。また,日本では育児不安と救急受診との関連が報告されているが,海外ではこれに類似する状況が少ないことが示された。これらの分析を基に,小児救急医療への利用が最も多い主訴「発熱」に焦点を絞り,乳幼児がいる保護者に対して横断的調査を実施した。調査の内容は,乳幼児の発熱に関する知識や認識,どの程度の発熱により不安が高まるか,また対処法,受診の判断,不確かさとの関連についてである。これらを紙媒体及びWebの質問紙にて収集した。その結果,対処方法などの知識は有しているものの,発熱の知識については誤解もあることが確認できた。この調査の結果については,2022年に小児救急医療関連の学会で発表予定である。次年度は,救急医療現場で行われている支援の実態調査に進む予定としている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究当初の予定では,全国規模の調査を実施予定だったが,文献検討に時間がかかったこと,予備調査の実施を行ったことにより,計画より遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウイルスにより,これまでとは異なる臨床現場の状況が推測される。そのため,まずは実施可能なケアモデルのプロトコルの作成に向け,(研究2)の調査を先に実施する予定である。現在,研究計画書の作成中である。
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Causes of Carryover |
次年度は、論文投稿に至らなかったため、その分の諸経費が次年度使用額として生じた。 本年度は、その費用を使用させていただき、本年度の論文投稿及び、調査費用に充てる。
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