2021 Fiscal Year Research-status Report
リプロダクティブヘルス・ライツに基づくアボーションケアの普及
Project/Area Number |
21K10908
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
中込 さと子 信州大学, 学術研究院保健学系, 教授 (10254484)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
徳武 千足 信州大学, 学術研究院保健学系, 講師 (00464090)
芳賀 亜紀子 信州大学, 学術研究院保健学系, 講師 (10436892)
鮫島 敦子 信州大学, 学術研究院保健学系, 助教 (50759363)
金井 誠 信州大学, 学術研究院保健学系, 教授 (60214425)
豊岡 望穗子 信州大学, 学術研究院保健学系, 助教 (90865643)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 人工妊娠中絶 / Abortion care / りリプロダクティブヘルス・ライツ / 助産師 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、2つの調査を開始した。1つは「医療現場におけるリプロダクティブ・ヘルス/ライツに関する日本人の認識調査」である。研究目的は、リプロダクティブ・ヘルス/ライツが日本人に、どの程度周知されているのか、そして日本人がリプロダクティブ・ヘルスという医療ケアを、どのように享受しているのか、さらに調査に協力してもらった人々が自身の経験からリプロダクティブ・ライツを行使するために何が欠けていると考えているのかという課題を明らかにすることである。データ収集方法はWEBによるアンケート調査とした。データ収集は12月から1月にかけて実施した。女性367人(20代が21.5%、30代が30.8%、40代が29.4%、50代が18.3%)、男性368人(20代が12.8%、30代が28.0%、40代が36.7%、50代が17.7%、60代が4.7%)の回答を得た。女性の産婦人科受診経験は8割にあった。月経相談は4割が経験していた。リプロダクティブ・ヘルス/ライツ:「内容まで知っている」のは女性11%、男性3%であった。「産むタイミング・人数」を決める相談相手は男女ともにパートナー、「産む」決断については、女性は女性自身かパートナー、男性はパートナー、「産まない」決断をするのは男女ともにパートナーと決める、が最多であった。計画外の妊娠を経験したのは男女ともに1割、自身又はパートナーが人工妊娠中絶をした経験があるのは男女ともに約7%であった。 2つめは「助産師による人工妊娠中絶ケア実践についての探索的研究」である。本研究は、助産師が行う人工妊娠中絶ケアの理論化を目指し、SRHRに関心の高い助産師の人妊娠中絶ケアに対する認識と実践内容を探究することを目的とした。調査方法は面接法であり、現在データ収集中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2つの研究が計画通り進んでいる。なおアボーションケアについては、日本助産学会のワーキンググループとしても取り組んでおり、助産師の意識調査と支援体制・システムの調査も進行中である。
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Strategy for Future Research Activity |
第1調査で一般の人々のアボーションケアに対するニーズ調査を終え、学会投稿を行う。 第2調査で日本型の助産ケアの枠組み案を作成できる。2022年3月にWHOケアガイドライン2022が出されており、この内容も踏まえて介入研究のパイロットスタディを実施する予定である。
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Causes of Carryover |
関連学会が全てオンラインであり、旅費を使用する必要がなかった。WEB調査にかかる必要が想定した板額よりも安価で済んだことが挙げられる。
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Research Products
(1 results)