2021 Fiscal Year Research-status Report
子どもを亡くした家族のビリーブメントプログラム開発
Project/Area Number |
21K10913
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
藤田 紋佳 九州大学, 医学研究院, 助教 (10437791)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
濱田 裕子 第一薬科大学, 看護学部, 教授 (60285541)
笹月 桃子 西南女学院大学, 保健福祉学部, 教授 (40809125)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | ビリーブメント / 家族 / 遺族 / 子どもの死 |
Outline of Annual Research Achievements |
子どもを亡くした遺族への支援は、我が国ではまだ体系化されていない。そこで本研究では、体系化の第一歩として、遺族へのビリーブメントプログラムの開発を目的とした。 本研究では、先行研究およびアクセスしづらかった対象の実態把握とそれらを含むプログラムを開発する。また、開発したプログラムは、病院の枠だけにとどまらず、第3の場であるNPO法人福岡子どもホスピスプロジェクトとも連携し、病院・地域と連携したビリーブメントプログラムを開発・実装する。さらに、子どもの生前から関わる医療者へのビリーブメントに対する教育・支援についてもプログラムに含め、遺族・医療者双方の支援を目指す。 本年は、ビリーブメントプログラム開発の初期段階として、専門家や関係職種とのディスカッション、研修会への参加、文献検討および医療者および子どもを亡くした親の基礎調査を行った。 文献検討は、子どもを亡くした親・きょうだい児、医療者の視点から実施している。文献検討の結果、特にレビューの少なかった「きょうだい児」については、きょうだい児を亡くした子どものグリーフ体験についてシステマティックレビューに着手し、継続中である。 基礎調査では、死別による子どものグリーフの研修会参加者(医療・福祉関係者)に対して、研修会の内容や実行可能性、参加者のグリーフに対する認識について質問紙調査を行った。結果について、現在集計・分析中である。子どもを亡くした親を対象とした調査は、研究参加者がまだ限られているが、得られたデータについては、現在分析中である。研究参加者がまだ十分に得られていないため、今後もデータ収集を継続する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
プログラム作成の土台となる、文献検討(システマティックレビュー)では、検索された文献数が多く、レビューに時間を要している。また、基礎調査における、研究参加者のリクルートに苦慮しており、今後も継続して参加者を募り、データ収集、分析を行う必要がある。
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Strategy for Future Research Activity |
文献レビューについては、分担研究者とも協力しすすめていく。 基礎調査については、データ収集を引き続き行う。さらに、次年度は、文献検討結果よりプログラムの構成要素を明確化するとともに、先行研究の2次分析、現在行われている支援の内容についても整理し、基礎調査の結果も合わせて、プログラムにおける支援内容の検討を行う。さらに、先行してビリーブメントを実践している海外の研究者へコンタクトを取り、プログラム運営等における課題等、ディスカッションを行えるよう準備していく。
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Causes of Carryover |
当初予定していた、学会が軒並みオンラインのみの開催となり、旅費の使用がなかった。未使用分は、次年度の国内出張、延期していたPCの購入、調査費用等に使用する予定である。
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