2023 Fiscal Year Research-status Report
特別支援学校に通う知的障がいの子どもと家族および教員への包括的性教育に関する研究
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21K10930
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Research Institution | Shijonawate Gakuen University |
Principal Investigator |
安藤 布紀子 四條畷学園大学, 看護学部, 教授 (60508654)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
酒井 ひろ子 関西医科大学, 看護学部, 教授 (90434927)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 包括的性教育 / 性教育 / 知的障がい / 特別支援学校 / ライフスキル |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度、質問紙の回収が少なかったため、追加で質問紙の配布回収を行った。現時点で返送されたのは84件であった。COVID-19が落ち着きを取り戻しつつあるものの、多忙であることは変わりなく、回収率は伸び悩んでいるが、これ以上延長しても、回収率が上がるという予測は困難なため、再度質問紙の配布をすることなく分析を進めているところである。 質問紙においては、各支援学校の包括的性教育の実施状況などの実態を量的研究で、性教育に関する課題を質的研究で分析中である。性教育を主に実施しているのは学内の教員が多く、外部講師に依頼しているのはわずかであった。また、性教育を体系的に行っているというよりは、個別に対応していると回答している施設が多かった。それは、知的障がいが軽度から重度まで個別性があり、性に関する関心度も個人によって差異が大きく必要に応じてその都度指導しているというものであった。 定型発達と共通している教育として、「月経教育」「プライベートゾーン」「手洗いなどの衛生」「みだしなみ」「排泄」「体の部位」「赤ちゃんの誕生」などであるが、支援学校において特徴的なのは、「人前での性器いじり」「適切なタッチと不適切なタッチ」「他者との適切な距離感」「性加害」などが挙げられた。 性教育の課題として「時間数が足りない」「他の教科の時間をつぶさないと性教育の時間を確保できない」「ノウハウがほしい」などが挙げられた。また、COVID-19の余波がありなかなか性教育の時間をとることができないという意見も散見された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
業務多忙と研究代表者の体調不良、親の介護と子育て等により大幅に遅れている。現在体調は回復したため、業務と調整しながら研究遂行の目途が立っている。 今年度学会発表と論文執筆の準備を行っているところである。
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Strategy for Future Research Activity |
データは少ないながらも集まったので、あとは分析だけである。そのため日々の業務と調整しながら、遂行する。
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Causes of Carryover |
研究代表者の業務多忙と体調不良により研究遂行に遅れを生じたため、大幅に研究が遅れたが、体調は回復し、業務整理を行うことで、遂行の目途が立ちつつある。次年度は、特別支援学校の施設を対象にインタビューを行って、質的調査に入る。そのため分析用のソフト5万円程度と、インタビュー対象者の謝礼3万円程度、施設に通うための交通費5万円程度、学会発表の交通費3万円程度、論文投稿のための英文校正費用や論文投稿費等20万円程度使用する予定である。
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