2021 Fiscal Year Research-status Report
大学生の食生活リテラシー獲得を目指すソーシャルメディア活用型学習プログラムの開発
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21K10981
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
渡辺 昌子 東邦大学, 看護学部, 助教 (90405613)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岸 恵美子 東邦大学, 看護学部, 教授 (80310217)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 食生活リテラシー / 大学生 / 健康教育 / ソーシャルメディア / スマートフォン |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度は、文献検討、大学生を対象とした食生活に関するインタビュー調査、学習プログラムを展開するソーシャルメディアの選定、食生活リテラシー向上を目指した学習プログラムの作成を行った。 まず、国内外の文献検討を行い、食生活リテラシーおよび周辺概念について整理した。食生活リテラシーはここ数年で議論されるようになってきた概念であり、その評価を行うために日本語で活用できるツールも限られていること、特に大学生などの若い世代を対象とした概念分析が今後の課題となっていることから、本研究において用いる食生活リテラシーの定義をヘルスリテラシーの概念も踏まえて整理した。 また、食生活リテラシーを向上を目指す学習プログラム、また大学生の食生活改善を目指すソーシャルメディアを媒体とした学習プログラムのいずれにおいても研究報告が少ないため、より効果的な学習プログラムを作成することを目的として、当初予定していた量的調査を変更し大学生へのインタビュー調査を実施した。大学生7名を対象として、大学入学後の食生活の変化、および対象者自身が「健康的である」と考える食事を摂取することが難しくなる状況について具体的な回答を得た。大学生となり家庭から自立することで食生活の管理が難しくなる過程では、学業、交友関係、部活動・サークル活動、アルバイト等と比較して食生活の優先度が下がることが明らかになった。また、日頃活用しているソーシャルメディアの種類と活用方法、参加したいと思える学習プログラムの内容・日数・方法等についても回答を得た。 さらに、大学生を対象とした食生活リテラシー向上のためのオンライン学習プログラムの概要(プログラムの組み立て、展開方法、内容、分析・評価方法等)について検討し、学習プログラムで使用するソーシャルメディアの選定を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
食生活リテラシー向上のための学習プログラムを作成する基礎調査として行う計画であった量的調査を質的調査に変更したが、進捗としては概ね順調に行うことができている。
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Strategy for Future Research Activity |
食生活リテラシーを向上を目指すオンライン学習プログラムの作成については、現時点で国内外を概観しても研究報告が少ないため、学術的な裏付けのある効果的なプログラムを作成するために手順を踏む必要がある。今後は、学習プログラムの作成を行い、まずは数名の大学生を対象としたプレ調査を実施する。プレ調査の結果を踏まえて修正した学習プログラムについて、当該研究分野の専門家へプログラムの組み立て、内容、評価方法等に関する意見を聴取し、さらに修正を行う。その後、東京都内に在学する大学生に対して学習プログラムの展開を行い、評価する方針である。
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Causes of Carryover |
申請時に計画していた大学生の食生活とソーシャルメディアの活用実態に関する量的調査を、より質的な内容について回答を得るためのインタビュー調査に変更したこと、学会参加をオンライン参加としたこと等の理由から使用額に変更が生じた。2021年度の未使用額については、2022年度分と合わせ、学会参加や調査に伴う旅費、学会参加費、研究協力者への謝礼、論文の投稿費用等として使用予定である。
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