2023 Fiscal Year Research-status Report
ビッグデータを活用した高齢者の保健事業と介護予防の一体的な実施事業の評価
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21K10994
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
小林 和成 岐阜大学, 医学部, 准教授 (70341815)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
纐纈 朋弥 岐阜大学, 医学部, 教授 (40457114)
西田 友子 岐阜大学, 医学部, 准教授 (70621762)
田中 健太郎 岐阜大学, 医学部, 助教 (50755832)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 低アルブミン / 低体重 / 後期高齢者 / フレイル / KDBシステム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、75歳以上の後期高齢者の低アルブミンの実態、及び低アルブミンに関連する要因を明らかにすることである。利用したデータは、国民健康保険データベースシステムから抽出した岐阜県内42市町村の75歳以上の後期高齢者の健康診断データである。前年度の体重の情報が不完全な個人データを除いた18,674人分を分析した。 結果、低アルブミン者の割合は1,514人(8.1%)で年齢階級が上がるに従い高い割合を示した。ロジスティック回帰分析により、低アルブミンは、1日あたり少なくとも1時間は歩いていない、歩く速度が遅い、咀嚼の困難、食べる速度が遅い、喫煙、前年の体重減少、および低体重と関連していることが示された。 さらに、85歳以上の高齢者を対象とした分析では、低アルブミンは、1日あたり少なくとも1時間は歩いていない、咀嚼の困難、食べる速度が遅い、前年の体重減少、および低体重と関連していることが示された。 将来、日本では高齢者数の増加が予想されるため、高齢者の健康を増進するための戦略的なアプローチがさらに必要になると考えられる。活動的な身体生活、適切な体重、良好な口腔機能を維持するための早期のアプローチは、高齢者の健康の改善につながる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
高齢者の保健事業と介護予防の一体的実施事業にかかる低栄養等のデータの電算化が進んでおらず、研究協力機関である岐阜県国民健康保険団体連合会や岐阜県後期高齢者医療広域連合等からのデータの入手が困難な状況にある。
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Strategy for Future Research Activity |
保険者である市町村にデータの電算化を呼びかけると共に、データの電算化が進んでいる事業に絞った分析を行っていく。
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Causes of Carryover |
研究の進捗が当初計画と比較して遅れており、1年間の延長をすることとしたため次年度使用額が生じた。 研究に要する消耗品の購入をはじめ、研究協力機関への通信費や旅費、論文投稿にかかる費用に充てることを計画している。
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