2022 Fiscal Year Research-status Report
会話交流と腹式呼吸による地域在住高齢者の肺炎予防プログラムの開発
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21K11004
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Research Institution | The University of Shiga Prefecture |
Principal Investigator |
岡本 紀子 滋賀県立大学, 人間看護学部, 教授 (40624664)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松井 宏樹 滋賀県立大学, 人間看護学部, 講師 (50822326)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 高齢者 / 肺炎予防 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は地域在住高齢者の日常生活における肺炎予防のためのセルフケアを開発することを目的としている。加齢に伴い嚥下機能や免疫機能、恒常性等が低下し、肺炎に罹患しやすくなる。しかし、日常生活において運動をしたり食事をしたり、人と交流をすることは睡眠の質を高め、免疫機能にも影響することから、これらをもとに生活リズムに着目してセルフケアを検討することとした。 そこで、地域在住の高齢者12人を対象に、日常の感染予防の行動・口腔等の健康・日頃の過ごし方の実態、体力や睡眠の測定、免疫機能を測定するための唾液の採取等を実施した。その結果、日常の手洗いの所要時間の平均は47秒であった。手洗いの実施前後の手指の細菌コロニー数には有意差は認められなかったが、手型寒天培地で得られた参加者の結果を個別に視覚的に提示し、各々が手洗いをし損いやすい箇所を確認した。口腔の状態は、歯の数の平均は20本以上あり、嚥下機能は維持されており、ほとんどの参加者が同年代の高齢者の平均的な口腔の健康状態であった。1日の歯磨きの回数の平均は2.6 回、歯ブラシに加えて他の口腔衛生用品を使用している者は数名であった。腹式呼吸の実施では、その前後で有意な主観的健康感の改善と睡眠潜時の短縮が認められた。 以上より、これまで実施している測定を継続して行い、免疫機能等との関連を検討すること、他者との会話交流についても同様に調査を行うことを今後の課題とした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症の流行により、参加者のリクルートや必要物品の調達に影響が及んだことから調査日程等の変更が生じた。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続きデータ収集を行い、分析をする。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症の流行により、調査スケジュールの変更が生じた。さらに、使用物品の入荷にも影響が生じたことから物品の購入と得られたサンプルの分析を次年度にすることになった。
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