2022 Fiscal Year Research-status Report
Investigation of intervention effect on frailty and impact on renal replacement therapy in elderly patients with renal failure
Project/Area Number |
21K11014
|
Research Institution | Kinjo University |
Principal Investigator |
磯 光江 金城大学, 看護学部, 講師 (50783619)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川島 和代 石川県立看護大学, 看護学部, 教授 (40157855)
横田 文子 金城大学, 医療健康学部, 助手 (50818218)
吉武 将司 金城大学, 医療健康学部, 助教 (60761319)
中道 淳子 石川県立看護大学, 看護学部, 准教授 (70324085)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | 高齢透析患者 / 意思決定 / フレイル・サルコペニア / 運動 / 認知トレーニング / 生活の質 |
Outline of Annual Research Achievements |
「高齢透析患者の透析開始時における意思決定と将来についての思い」を2022年12月に行われた日本看護科学学会のポスターセッションで発表を行った。対象者は、7名(男性6名、女性1名)で平均年齢は80.8±2.1歳であった。高齢患者は、いずれ《透析となる予告》を受けていた。治療選択肢についての説明はほとんどなく、《当然のような流れ》で透析導入された。その流れに対して《長く生きてきた結果》として受け止めたり、《限界まで我慢をする》ことで《導入への抵抗》を意思表示する者もいた。そして過去の自分の不摂生な生活に《後悔》しながらも《高齢の配偶者からの後押し》もあって《生きるための覚悟》をもって導入に踏み切っていた。しかし、高齢患者は、医師や看護師から透析についての理解度を確認されないまま《不十分な理解》で透析を導入していた。透析導入後、高齢患者は、透析後の強い倦怠感や体の衰えから《老化の自覚》をしていた。それで《健康的な生活の維持》を心掛けていたが、透析の知識が十分ではないため、《不十分な自己管理》となっていた。将来は、このままの状態が続き、楽に死ねたらいいという《楽観的な最期》を願っていたり、いつか透析をやめたいという《離脱願望》をもって透析生活を送っていた。この結果を今年度、論文投稿に向けて執筆をしていく。 当初の計画は、透析導入前の高齢腎不全患者にフレイル予防の介入を行う予定であったが、コロナ禍の影響で研究の方向を変更せざるを得ず、75歳以上の透析患者のフレイル予防について現在取り組んでいる。透析中に運動あるいは認知トレーニングの介入を行い、身体機能と認知機能への効果を測定する。75歳以上の高齢透析患者であっても透析中の介入がフレイル予防および身体機能維持に効果的かを検討し、高齢透析患者の生活への満足につながるのかをQOL尺度で評価する。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2021年から2022年にかけてのコロナ禍の影響で外来や透析室に研究者が立ち入ることが難しいことが続いていたため、研究の方向を変更せざるを得なかった。高齢透析患者のフレイル・サルコペニアへの介入計画を検討していたため、進行は送れている。
|
Strategy for Future Research Activity |
現在「高齢透析患者への透析中の運動および認知機能への介入の効果と生活の満足度についての調査」というタイトルで倫理審査を申請している。この調査から、透析導入後も運動や認知機能への介入によってフレイル・サルコペニアの予防、改善を期待することができる結果が得られると考える。また、これまで高齢透析患者への認知機能に介入した調査は少ない。透析患者の認知機能低下とフレイは関係性があると言われているため、運動だけではなく認知機能への介入がフレイル・サルコペニアにどのような影響を与えるのかについても今回検討する。そして、透析中の介入が高齢透析患者の生活に良い影響を与えるという副次効果にも期待したいと考える。
|
Causes of Carryover |
調査が1年ほど遅れており、今年度データ収集をようやく終える予定である。次年度は論文投稿に向けての費用が必要となるため、今年度の未使用分をその費用とする。
|
Research Products
(1 results)