2022 Fiscal Year Research-status Report
地域在住高齢者のヘルスリテラシー向上を促すアセスメントツールの開発
Project/Area Number |
21K11060
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
島田 広美 順天堂大学, 医療看護学部, 先任准教授 (00279837)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡本 美代子 順天堂大学, 医療看護学部, 准教授 (30735858)
野崎 真奈美 順天堂大学, 医療看護学部, 教授 (70276658)
川上 和美 順天堂大学, 医療看護学部, 准教授 (90638769)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 地域在住高齢者 / ヘルスリテラシー / アセスメントツール / 高齢者看護 |
Outline of Annual Research Achievements |
生涯を通じた健康なライフスタイルの実現に向け、自らが受けるサービスを主体的に選択できるように、ヘルスリテラシー(以下HLとする)を身につけるための取組みを促進することが求められている。特に高齢者のHLは、住み慣れた地域で健康に生活するための核となる能力であり、その向上が求められる。高齢者がHLを向上させるためには、まず自身のHLを評価する必要があるが、状況特異的な評価ツールは見当たらない。そこで、本研究では、地域在住高齢者のHLの向上を促すアセスメントツールの開発を目的とする。 2022年度は、第2研究として、高齢者特有のHLの要素を明確にするために、自身の健康の管理や治療の過程に主体的に参加していくための前提となるHLを発揮している地域在住高齢者に、第1研究で使用した質問紙への回答と連結したうえで、半構造面接調査を行い、質的に分析し、地域在住高齢者のヘルスリテラシーの構成要素を明らかにする計画であった。しかしながら、COVID-19感染流行の影響を受け、ようやく2月に調査を開始することができた。結果、地域在住高齢者男性8名、女性7名の計15人の協力が得られ、質問紙調査とインタビュー調査を終了し、分析中である。また、2021年に報告した都市在住高齢者のHLの実態を年齢、性別の視点から再分析した。その結果、教育レベルに性差があるにもかかわらず、HLに性差が反映されていないことが明らかになった。また、日本の都市在住齢者では、前期高齢者のほうが後期高齢者よりHLが高いことが明らかになった。論文を作成し、投稿中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
COVID-19感染流行の影響を受け、対象者の協力が得られにくい状況があった。しかし、2023年に入り、感染者数も減少傾向になっため、対象者が所属する関連施設への依頼、対象者への協力依頼を行い、インタビュー調査と質問紙調査を開始することができ、第2研究を進めることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度は、第2研究の調査結果から、地域在住高齢者のHLの構成要素を明らかにする。第1研究および第2研究の 結果を統合し、地域在住高齢者のヘルスリテラシーの概念モデルを作成する。これらの結果から、地域在住高齢者のヘルスリテラシー向上を促すアセスメントツールの試案を作成する。
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Causes of Carryover |
2022年度は、COVID-19感染流行の影響を受け、当初の計画通りに遂行することが困難であった。 2023年度は、予算に計上しているパソコンやプリンターを早期に購入し、研究環境を整える。地域在住高齢者のHLの概念モデルを作成のための書籍購入のための消耗品費や地域在住高齢者のHLアセスメントツールの開発・妥当性評価のための質問紙調査を実施するとともに、関連学会にて成果発表を行うための費用とする。
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