2021 Fiscal Year Research-status Report
男性家族介護者の介護負担軽減と被介護者への虐待・介護殺人の防止支援モデルの開発
Project/Area Number |
21K11066
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Research Institution | Bukkyo University |
Principal Investigator |
植村 小夜子 佛教大学, 保健医療技術学部, 教授 (10342148)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
関戸 啓子 京都府立医科大学, 医学部, 教授 (90226647)
糸島 陽子 滋賀県立大学, 人間看護学部, 教授 (70390086)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 男性家族介護者 / 虐待 / 介護殺人 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,積極的に介護支援の要請を行わない傾向がある男性家族介護者の虐待・介護殺人防止支援モデルを開発することである.男性家族介護者は, 厚生労働省、法務局の報告書からも女性の介護者より虐待・介護殺人の比率が高いこと等が明らかにされている.それゆえ,増加傾向にある男性家族介護者の介護負担の軽減と被介護者に対する虐待・介護殺人の防止を図り,心身の健康が保てる支援体制を整えることは課題である.本研究で,男性家族介護者に継続的に訪問や電話等で関わり,彼らの抱える生活や介護上の困難な状況を把握し,その対応策を検討して提供することで,彼らに必要な支援モデルを開発する.そうすることで,必要な時期に,必要な人による適切な支援を提供する効果,つまり,男性家族介護者は,心身の健康の保持が図れ,被介護者に対する虐待・介護殺人に至ることなく生活できることを検証する. 2020年以降,社会から孤立しやすい環境におかれる可能性が高まってきている現状では, 特に,男性家族介護者への支援対策であるモデル開発を行う本研究の意義は大きいと考える. 調査協力者のリクルート・対象者への面接調査(2021年度)初年度については、調査協力者の介護の現状を調査で得られた内容をもとに,介護の様子,生活及び介護上の変化の有無,心身状況等について継続的に調査できるように整える.研究協力者との意見交換を行い1~3月には学会発表の準備を整える予定であった。 2021年度に調査協力者のリクルートを京都府、滋賀県、福井県で行った結果、10~13人の対象者に協力を得られることになった。しかしながら、新型コロナ感染症が再拡大したため、1月以降の調査訪問が中断され、調査を実施できたのは5人にとどまっている。2022年度に調査を再開する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2021年度に調査協力者のリクルートを京都府、滋賀県、福井県で行った結果、10~13人の対象者に協力を得られることになった。しかしながら、新型コロナ感染症が再拡大したため、1月以降の調査訪問が中断され、調査を実施できたのは5人にとどまっている。2022年度に調査を再開する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度には、リクルートした対象者である、男性家族介護者の初回調査を終えるとともに、2021年度に初回調査を終えている対象者には継続調査を実施する。 初回調査が実施できた10~15人の結果について、横断的に調査分析を実施するとともにその結果について学会発表を行う予定とする。
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Causes of Carryover |
2021年度に実施予定であった調査が、新型コロナ感染症の拡大により実施ができず、また学会発表等もできなかったため、予定していた予算の執行ができず、繰越すこととなった。 次年度においては、新たな研究分担者の協力を得て、全国規模での虐待・介護殺人に関する実態について経年的な変遷を含めた調査をすることで、実態に至った理由や要因の分析を行う。訪問調査は、継続して実施する予定である。その調査、分析の結果については、学会等で公表する予定である。
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