2021 Fiscal Year Research-status Report
感染予防対策とICTを活用した介護予防プログラムの開発
Project/Area Number |
21K11069
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Research Institution | Morinomiya University of Medical Sciences |
Principal Investigator |
外村 昌子 森ノ宮医療大学, 保健医療学部, 准教授 (20711980)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川添 英利子 森ノ宮医療大学, 保健医療学部, 講師 (90568396)
白井 文恵 森ノ宮医療大学, 保健医療学部, 教授 (50283776)
原 良昭 森ノ宮医療大学, 保健医療学部, 准教授 (00426545)
吉村 弥須子 森ノ宮医療大学, 保健医療学部, 教授 (10321134)
蓮池 光人 森ノ宮医療大学, 保健医療学部, 准教授 (30760657)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 感染予防 / ICT / 高齢者 / 介護予防教室 / オンライン |
Outline of Annual Research Achievements |
感染予防に配慮したプログラム作成のため、オンライン教室への関心や現在のICTの利用状況、身体・心理状況の実態、日常生活における感染予防対策の実態について、対象となる介護予防教室に参加している大学周辺の地域に在住する高齢者にアンケート調査を実施した。その結果、オンライン教室への関心は高く、タブレット使用に関する興味も示されていたが、機器の操作方法などに不安を示す回答などが多くあった。また、心身機能を評価できる厚生労働省作成の基本チェックリストによる調査では「認知機能低下」「運動機能低下」の項目に該当者が示された。さらに、感染予防に対する関心は高く、マスクの着用やアルコール消毒の徹底、外出回数の調整などを実施していた。これにより、外出回数の減少も認め、他者との交流の減少により孤立感を訴える高齢者もいた。したがって、介護予防教室の必要性は高まっていると考えられる。 オンライン教室や自宅でできる運動の動画配信に使用するタブレットについては、これらの実施可能性の探索のためAndroid11を搭載した11インチタブレットを購入し、その機能について検討した上、機器の導入を決定した。タブレットにGoogleアカウントなどを作成し、アプリやメールを使用することでzoomやYouTubeを通して温来院教室を視聴できる設定としている。 プログラムは3A体操や本学各学科(理学、作業、鍼灸、臨床検査、臨床工学)の教員に介護予防や感染予防に関する講義内容を依頼し、承諾を得、年間予定を作成した。今後は対面教室とオンライン教室を併用したプログラムを展開し、その評価を実施する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
次年度の介護予防教室(対面およびオンライン)の予定は計画済である。対面は第3土曜日、オンライン教室は第4,5火曜日としている。研究対象者となる大学周辺在住の高齢者の募集は終えており、約24名が参加予定である。オンライン教室等視聴にはタブレットを使用し、通信環境としてはデータsimを使用する。通信容量は12Gを契約予定である。タブレット使用方法説明書、zoom使用方法説明書などの作成は終了している。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年6月より、月に1回の対面教室とオンライン教室を開始する。その準備のために、タブレットの使用方法説明会を2回実施する予定である。また、認知機能および運動機能の介入前後の評価のために、基本チェックリスト、日本語版MoCA-J:軽度認知障害スクリーニング (Instruction manual of Japanese version of Montreal Cognitive Assessment)を実施する。また、フレイルチェックのために握力測定・5メートル歩行テストを実施する。 6月にはタブレットを配布し、自宅での運動(3A体操、百歳体操、本学作成のもりもり元気体操を録画しYouTubeで配信)の実施状況を記録してもらう。また、zoomを使用したオンライン教室を毎月1回実施予定である。午前・午後の2回、同じ内容のプログラムを実施し、参加者の都合に合わせて参加してもらう。また、対面教室では3A体操、各学科講師による介護予防・感染予防に関する講義を実施予定である。感染予防対策として体調の確認やマスクの着用を徹底し、密を避けることができる広い会場の設定する予定である。参加高齢者のタブレットの使用方法の理解が課題であると考えられるため、対面教室の際に使用方法の確認や疑問点の解決を図りたいと考える。 現時点ではGoogleのアプリのメモ機能を利用しYouTubeを視聴、メールによりzoomのアドレスを配信しオンラインで接続する予定である。また、自宅の運動状況はカレンダーに記録予定である。今後はこれらを1つのプラットフォームでアクセスできるアプリの開発を予定している。
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Causes of Carryover |
本年度中にタブレットの購入を計画していたが、タブレットの動作確認や通信環境の選定などの検討に時間を要した。動作確認および通信環境が決定し、2022年度4月に購入となった。今後は通信容量を考慮したSIMカードを購入し、研究を進行する予定ある。
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