2021 Fiscal Year Research-status Report
社会的に孤立した高齢者の家族型コミュニケーションロボットを活用した見守りの可能性
Project/Area Number |
21K11079
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
神崎 由紀 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (80381713)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 社会的孤立 / 高齢者 / 見守り / コミュニケーションロボット |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、地域包括支援センター(以下、包括センター)の看護職が継続した見守りが必要だとアセスメントした社会的に孤立した高齢者を、家族型コミュニケーションロボットを活用して見守ることによる1)高齢者への心理的影響を明らかにすること、2)看護職が高齢者の健康状態や生活実態をどこまでアセスメントできるかを明らかにすること、これらにより3)社会的に孤立した高齢者の健康危機を予防するための支援モデルを作成することである。 2021年度は、機器を活用した見守りに関する先行研究の収集と整理に着手した。また、家族型コミュニケ―ションロボットによる高齢者の見守りの実現可能性を確認するため、ロボット使用上の課題の抽出を行った。主な課題として高齢者宅のインターネット環境の確保をする必要性と機器のトラブル時の対処方法について明確にしておく必要性があること、カメラをoffにすることで高齢者のプライバシーの確保はできるが、ロボットの状態を遠隔的に把握しながら高齢者の行動をどのように見守ると良いのかを検討する必要性が明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の計画通り、先行研究の収集に着手することはできたが、その整理が計画よりも遅れている。また、使用する機器の試用を研究者の研究室で始めることができたが、実際の高齢者世帯での試用までは至っていないため、やや遅れていると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度は、社会的に孤立した高齢者の見守りにロボットを使用する前に、機器のトラブルに対応できる家族と同居する高齢者世帯での試用をまず行い、観察項目と導入対象者の条件を検討し、計画に沿って研究を進めていく。
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Causes of Carryover |
ロボットの故障を含むメンテナンス料として確保した使用額が、トラブルなく使用できたため次年度使用額として生じた。次年度は、ロボットの購入とその保守料、および、ロボット試用に協力いただいた世帯への謝礼等に費用を用いる。また、文献検討について学会での発表を予定しているためその参加費として使用する計画としている。
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