2023 Fiscal Year Research-status Report
家族介護者への死別サポートの看護職・介護職・介護支援専門員連携プログラムの開発
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21K11098
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Research Institution | St. Luke's International University |
Principal Investigator |
小野 若菜子 聖路加国際大学, 大学院看護学研究科, 准教授 (50550737)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹森 志穂 聖路加国際大学, 大学院看護学研究科, 准教授 (50807477)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 終末期ケア / 看護師 / 介護士 / 介護支援専門員 / 連携 |
Outline of Annual Research Achievements |
在宅終末期ケアにおける看護職・介護職・介護支援専門員の連携行動に関する尺度開発をテーマに、2023年11月、郵送式無記名自記式全国質問紙調査を実施した。1)在宅終末期ケアにおける看護職・介護職・介護支援専門員の連携行動尺度(以下、連携行動尺度)2)3職種の連携困難感尺度(以下、連携困難感尺度)、3)在宅終末期ケアにおける不安尺度(以下、不安尺度)を作成し、その信頼性、妥当性を確認することを目的とした。 【方法】対象は、訪問看護事業所に勤務する看護職、訪問介護事業所に勤務する介護職、居宅介護支援事業所に勤務する介護支援専門員とし、公開リストから無作為抽出した3500の事業所、各職種3000部の質問紙を送付した。質問項目は、特性、1)連携行動尺度(38項目)、2)連携困難感尺度(12項目)、3)不安尺度(14項目)等であった。分析は、基本統計量算出、尺度の確認的因子分析を行い、適合度(CFI,RMSEA)を比較し最終モデルを決定した。信頼性は、クロンバックα係数等、基準関連妥当性を検討した。本研究は、所属大学の研究倫理審査委員会の承認を得て実施した。 【結果】回収1020部(11.3%)、有効回答878部(9.8%)であった。回答者の所属は、訪問看護276(31.4%)、居宅介護支援420(47.8%)、訪問介護182(20.7%)、事業所勤務歴平均7.1年(SD=5.8)であった。確認的因子分析の結果、1)連携行動尺度38項目5因子、2)連携困難感尺度10項目2因子、3)不安尺度10項目2因子において、モデル適合度は許容範囲、全体および各因子のクロンバックα0.82-0.98であった。1)連携行動尺度と関連尺度のピアソン相関係数は、0.71(p<.001)であった。 【考察】3つの尺度について、内的整合性、構成概念妥当性、基準関連妥当性が示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
質問紙調査は、2022年度に予定していたが、業務の多忙等により、2023年度に質問紙調査を実施した。しかし、有用な結果が得られており、2024年には学会発表を予定している。
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Strategy for Future Research Activity |
家族介護者への死別サポートの看護職・介護職・介護支援専門員連携推進プログラムの開発と評価を行う予定である。
本プログラムの実施・評価の計画 1)対象:市区町村単位の在宅ケアネットワークをモデル地区とし、1-2市区町村における看護職・介護職・介護支援専門員、数十名。 2)方法:本プログラム(講義,意見交換,事例検討会等,2回シリーズ)を実施、評価は、実施前後に質問紙調査(プログラム評価,看護職・介護職・介護支援専門員連携尺度,知識,意識,行動,等)、実施後のインタビュー調査(学び,感想,課題,等)とする。
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Causes of Carryover |
研究計画の実施がやや遅れており、2024年度に、教育プログラムを開催するため、その際の経費として使用する予定である。
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