2022 Fiscal Year Research-status Report
夜間頻尿の高齢一般住民に対するセルフマネジメント支援プログラムの検討
Project/Area Number |
21K11110
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
瀧本 まどか 山梨大学, 大学院総合研究部, 助教 (50769586)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷口 珠実 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (10258981)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 夜間頻尿 / 高齢者 / セルフマネジメント / 下部尿路症状 / QOL |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、夜間頻尿の高齢一般住民を対象に夜間頻尿特異的QOLとセルフマネジメントと下部尿路機能を調査し、その特徴と関係性を記述することである。2022年度はプレテスト、一般公募、データ収集を行う予定であった。しかし、COVID-19の感染拡大による社会的情勢により計画が進められず、文献検討、セルフマネジメント行動の調査項目の検討、倫理委員会申請準備を行った。 文献検討は、「下部尿路症状」「セルフマネジメント」のキーワードで国内外含めて検索した。新たに下部尿路症状のセルフマネジメントに関する研究が国内外も含めて報告されており、国内では排尿日誌と合わせて認知行動療法のセルフチェックシート(起床時間・就寝時間、食事時間、昼寝、アルコール・カフェイン摂取、水分摂取、塩分摂取、運動、入浴の8項目)を連日記入した介入群の方が対照群より夜間頻尿に対する疾患特異的QOL質問票であるN-QOLの総スコアが有意に改善していたという報告があった。また、海外においても男性の下部尿路症状の治療におけるセルフマネジメント介入の有効性について、システマティックレビューで中程度の質のエビデンスが見出されたことが報告されていた。海外文献では、下部尿路症状のある男性に対する自己管理介入の主な構成要素は、(1)教育と再確認、(2)水分管理、(3)カフェインおよびアルコール摂取量の削減、(4)併用薬の使用、(5)トイレおよび膀胱訓練、(6)その他の介入に特定されていることがわかった。今年度の文献レビューで明らかになった構成要素からセルフマネジメント行動の調査項目を作成し、2023年度は、プレテスト、一般公募、データ収集を行っていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
当初2022年度は、プレテスト、一般公募、データ収集を予定していた。 しかし、COVID-19の感染予防の観点から対象である高齢一般住民との接触を控え、研究計画が進められなかったこと、さらに研究者自身が研究以外の業務に多くの時間を費やしたため、研究にかける時間確保が不十分であったことから、進捗状況を「遅れている」と判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度はCOVID-19が感染症法上の位置づけが5類に引き下げられたため、高齢一般住民との接触が緩和されるため、計画の遅れを取り戻す。 本研究の対象者が一般高齢者であり、COVID-19の重症化率が高い集団であるため、感染予防に留意しながらデータ収集を実施する。
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Causes of Carryover |
COVID-19の感染拡大により、当初計画していた学術集会の参加による情報収集がすべてオンラインとなり、旅費の使用が無かった。また、研究対象者が高齢者であり、当初の計画のデータ収集を延期した結果、人件費や謝礼、その他消耗品の使用が無かったため、次年度以降に使用予定である。
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