2021 Fiscal Year Research-status Report
Construction of a sustainable disaster prevention system for the elderly based on strengthening mutual aid in the region
Project/Area Number |
21K11139
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
磯和 勅子 三重大学, 医学系研究科, 教授 (30336713)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北川 亜希子 三重大学, 医学系研究科, 助教 (20422876)
服部 由佳 三重大学, 医学系研究科, 助教 (30705405)
平松 万由子 三重大学, 医学系研究科, 准教授 (50402681)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 高齢者 / 災害対策 / 防災システム / 地域防災 / 互助 / 教育プログラム / 防災サポーター |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、地域の若い世代から中高年までの多世代を巻き込んだ地域互助力の強化を基盤とした持続可能な高齢者防災システムを構築することである。 本研究は5年間で実施することが計画されており、初年度である2021年度は、①モデル地域を決定すること、②中高生を対象とした高齢者および高齢者防災に関する教育プログラムを作成すること、③高齢者防災サポーター育成プログラムを作成することが計画されていた。①について、対象地域の行政とともに、モデル地域の候補を検討することはできたが、新型コロナウイルス感染症拡大により、候補となった地域への説明会の実施ができていない。②について、高齢者と高齢者防災の理解とともに、互助の必要性を実感できることを目的とした教育プログラムを作成中であり、プログラムの概要は完成した。③について、②で育成した中高生を含む多世代を対象としたプログラムを作成中であり、プログラムの概要は完成した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
初年度である2021年度は、①モデル地域を決定すること、②中高生を対象とした高齢者および高齢者防災に関する教育プログラムを作成すること、③高齢者防災サポーター育成プログラムを作成することが計画されていた。しかし、現時点では、①については、新型コロナウイルス感染症拡大により、候補となった地域への説明会の実施ができていない。②③については、プログラムの概要は作成できたが、さらに検討すべき点も残っている。②については、特に、日本では核家族化が進展する中、高齢者とともに生活した経験が少ない、あるいは無い学生が含まれることを想定し、視聴覚教材と疑似体験を取り入れ、高齢者を多面的・実感的に理解できるような工夫を行っている。そのうえで、老化や複数の疾患・症候群の併存により高齢者の災害被害が深刻になること、高齢者に特化した災害被害と災害時の課題について、過去の災害被害の調査・研究結果を踏まえて分かりやすく説明できるよう工夫している。さらに、講義だけでなく、高齢者防災について互いにディスカッションして考えを共有し、深められるための時間を設けることにしている。③については、プログラムの中では、単に高齢者の避難支援の方法に特化するのではなく、高齢者自身の防災力強化および地域の多世代による共同が重要であることに重点をおいた内容にしている。
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Strategy for Future Research Activity |
初年度である2021年度は、①モデル地域を決定すること、②中高生を対象とした高齢者および高齢者防災に関する教育プログラムを作成すること、③高齢者防災サポーター育成プログラムを作成することが計画されていた。しかし、①については、新型コロナウイルス感染症拡大により、候補となった地域への説明会の実施ができていない。そのため、感染症拡大の状況を踏まえ、2022年度には説明会ができるよう現地との調整を進める。②③については、プログラムの概要は作成できたが、さらに検討すべき点も残っているため、2022年度の上期には両プログラムを完成させ、関係行政および関係者とプログラムの内容を洗練させる必要がある。また、当初予定では、2022年度から②③を用いた教育および研修会を実施予定であるが、新型コロナウイルス感染症拡大の状況を踏まえつつ、安全・効果的に実施できるよう、行政や関係者を含めて開催方法を検討する予定である。
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Causes of Carryover |
次年度使用額が発生した主な理由として、新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、予定していた研究対象地域への説明会が実施できなかったこと、研究対象地域での打ち合わせができなかったことがあげられる。 次年度の使用計画として、研究対象地域への説明会を実施すること、研究対象地域での打ち合わせを実施することがあげられる。そのためには、新型コロナウイルス感染症拡大の状況を踏まえつつ、関係諸機関と連携して計画実現に向けた対策を講じる。
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