2021 Fiscal Year Research-status Report
Development of Acute Nursing Practice Protocol to Promote Mobility in Elderly Inpatients
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21K11145
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Research Institution | Saitama Prefectural University |
Principal Investigator |
丸山 優 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 准教授 (30381429)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 高齢者の入院治療 / ADL低下 / 回復 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、急性期治療のために入院する高齢者のmobility(動き)を促進する病棟看護実践プロトコルを開発することである。地域包括システムの推進において、病棟看護師には限られた期間で円滑に回復を促す看護実践が求められている。身体可動性の保持や回復は生活の継続に重要な要素であるが、入院治療を受ける高齢者は不動に陥りやすく、看護師は安静保持や事故予防の観点から積極的な実践となりにくい。 本研究では、第1段階;高齢入院患者のmobilityを促進する看護実践の明確化と課題の整理、第2段階;プロトコル試案および評価指標の作成と専門家会議による洗練、第3段階;プロトコルの試用と評価に取り組む計画であり、初年度は第1段階に取り組んだ。第1段階では、1)文献検討による精査2)実践家へのインタビュー調査3)実態調査(ニーズ調査)を行う計画とした。文献検討では、クリティカルケア分野でのmobilityに関して概念分析が行われていた他、関連領域のレビューが複数報告されており、学際的なアプローチであること、入院早期からの定期的な介入のプログラムが効果的であることを示していた。しかし、身体活動の測定方法が不明確であることが指摘されており、課題であった。mobilityを促進するケアプログラムとして、生活機能の焦点を当てたケア実践(FFC)やPTが主導で行う歩行能力獲得を目指したプログラム(STRIDE)、高齢者看護の研修を受けた看護師が主導で歩行を解除するプログラム(GENESIS)などが存在し、効果が報告されていた。日本の病院における報告は数が少なく、対象疾患に偏りがあること、看護実践の内容は個別的であることが明らかになった。 実践家へのインタビュー調査について倫理審査の承認を得て実施時期を調整している段階である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
急性期病院で高齢者看護を実践する者にインタビューを計画しているが、新型コロナウィルス感染症の蔓延により、インタビュー実施時期を調整しているため。調査の実施に必要な倫理審査は承認されている。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウィルス感染症の状況により、対象者の研究協力が可能な時期に計画を進める。 インタビュー調査の結果を分析し、文献検討の結果を踏まえて、実態調査に向けた調査票を作成する。
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Causes of Carryover |
当初計画していたインタビュー調査が新型コロナウィルス感染症の蔓延の影響で実施を延期していることから、その後の質問紙調査も遅れが生じているために、研究経費に次年度使用額が生じた。 インタビュー調査については、倫理委員会の承認を得られており、実施可能な時期を見計らって対象者に負担のかからない方法で実施する予定である。
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