2022 Fiscal Year Research-status Report
骨格筋変性の加齢変化の解明および筋変性予防に効果的なトレーニング法の開発
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21K11166
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
池添 冬芽 関西医科大学, リハビリテーション学部, 教授 (10263146)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
市橋 則明 京都大学, 医学研究科, 教授 (50203104)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 筋変性 / 加齢変化 / 筋量 / 筋内脂肪 / 下肢筋 |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度の研究目的は、骨格筋変性の指標として筋内脂肪増加について評価し、骨格筋変性および筋量減少の加齢変化について縦断的な追跡研究によって明らかにすることとした。対象は地域在住の健常成人女性37名(年齢:43.1±13.6歳)とした。測定に大きな支障を及ぼすほど重度の神経学的・整形外科的障害や下肢に手術の既往のある者は除外した。超音波診断装置を用いて、筋量の指標として筋厚、筋変性の指標として筋輝度を測定した。対象筋は右側の下肢筋(大腿直筋、外側広筋、大腿二頭筋、前脛骨筋、腓腹筋、ヒラメ筋)とし、筋肉を圧迫しないようにプローブを皮膚に軽く接触させたときの超音波画像を記録した。撮像した超音波横断画像から画像解析ソフトを用いて、8-bit グレースケールにて対象筋の平均輝度を数値化した。なお、筋輝度の値が大きいほど筋内の脂肪や結合組織といった非収縮組織の割合が多いこと、つまり筋変性が進行していることを示す。縦断的調査データから対応のあるt-検定を用いて下肢筋の筋厚の縦断的変化について調べた結果、有意な筋厚減少の変化がみられたのは前脛骨筋のみであった。一方、筋輝度については、すべての筋において筋輝度の有意な上昇、つまり筋変性の進行が認められた。本縦断的追跡研究の結果、加齢に伴う筋量減少は下肢筋のなかで前脛骨筋に著明にみられること、また筋量減少よりも筋内非収縮組織の増加といった骨格筋変性の進行が生じやすいことが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2022年度は骨格筋変性の指標として筋内脂肪増加について評価し、骨格筋変性および筋量減少の加齢変化について縦断的な追跡研究によって明らかにすることを目的として研究を実施した。骨格筋変性および筋量の評価には超音波診断装置を用い、下肢筋の加齢変化について縦断的追跡調査した結果、すべての筋において骨格筋変性の進行、つまり筋内非収縮組織の増加が認められたのに対して、筋量減少については前脛骨筋にのみみられ、骨格筋変性および筋量の加齢変化の特徴が縦断的追跡研究によって明らかとなった。しかしながら、サンプルサイズが不十分であったため、この点については今後の課題である。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度は下肢筋の筋変性および筋量減少の加齢変化の特徴について年代別に詳細に検討するとともに、下肢筋の筋変性と筋収縮能力との関連について解明する。これらによって、骨格筋変性予防に効果的なトレーニング法を考案する。
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Causes of Carryover |
(理由)2022年度、骨格筋変性および筋量の加齢変化の特徴について縦断的追跡研究によって明らかにするという研究目的は達成したものの、新型コロナウィルス感染拡大の状況が大きく影響し、対象者数が当初予定していた人数よりも少なかったことが、次年度使用額が生じた主な理由である。 (使用計画)2022年度の研究においては対象者数が少なかったため、2023年度は新型コロナウィルス感染拡大の状況を鑑みながら、できるだけ対象者数を増やして、2023年度の研究を推進する予定である。
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