2021 Fiscal Year Research-status Report
腎に発現するTRPチャネルの温熱プレコンディショニングに対する役割
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21K11186
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Research Institution | Kumamoto Health Science University |
Principal Investigator |
岩下 佳弘 熊本保健科学大学, 保健科学部, 准教授 (70623510)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桑原 孝成 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 准教授 (00393356)
飯山 準一 熊本保健科学大学, 保健科学部, 教授 (00398299)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | TRPV4 / 温熱 / heat shock protein |
Outline of Annual Research Achievements |
我々はmild systemic thermal preconditioning(MSTP)がシスプラチン(Cis)腎症を軽減することを見出した。本年度の研究目的は細胞実験においてMSTPの腎保護に対する温度感受性transient receptor potential vanilloid 4(TRPV4)がHsp27発現の上流に位置し、細胞保護に関与することを確認することであった。 ラット近位尿細管細胞(NRK52E)を TRPV4の選択的阻害剤:HC-067047(HC)の存在下でのMSTPや選択的作動剤:GSK1016790A(GSK)での刺激後に、Cisで24h刺激したときの細胞保護効果を細胞生存や細胞障害、heat shock protein(HSP)の発現を評価した。 HCは熱刺激による Ca2+の細胞内流入とHSP27の誘導を抑制した(p<0.01, vs. MSTP)。GSKはHSP27 mRNAを有意に増加させた(p<0.05, vs. Control)。MSTPはCisによる細胞生存率の低下とKIM-1、IL-6 mRNAの増加を抑制した(p<0.01)。しかしながら、HCの存在下では細胞生存率が低下しKIM-1、IL-6 mRNAが増加した(p <0.01 vs. MSTP+Cis, Control)。 これらの結果から、NRK52E細胞において、MSTPはTRPV4の熱受容を介してHSP27を増加させ、Cisによる細胞傷害を軽減することが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2021年度は尿細管細胞を用いてTRPV1、TRPV4をて薬理学的に阻害し39-40℃の温熱刺激を尿細管細胞に対して行ったときの腎保護との関連が示唆されているHsp、炎症、アポトーシス関連遺伝子やタンパク質の発現変動を確認することができた。概ね期待した良好な結果を得ることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
細胞実験において、Hspの阻害により温熱の効果がキャンセルされるか確認するとともに、マウスを用いた実験で同様の結果が得られるか確認する予定である。
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Causes of Carryover |
World Physiotherapy Congress2021がオンライン開催となったため予定していた旅費分の差が生じた。
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Research Products
(5 results)