2021 Fiscal Year Research-status Report
A new strategy for breathlessness relief and inspiratory muscle training by augmented perception of inspiratory flow in patients with interstitial pneumonia
Project/Area Number |
21K11206
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Research Institution | Tokyo International University |
Principal Investigator |
金崎 雅史 東京国際大学, 医療健康学部, 准教授 (10707871)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | L-menthol / 息切れ / 呼吸困難 / MDP |
Outline of Annual Research Achievements |
間質性肺炎(IP)患者において息切れは主要な症状であり,運動耐容能,身体活動やQOLを悪化させる。しかし,間質性肺炎患者に対する息切れの緩和方法は限られている。息切れの産生には換気出力と求心性換気応答との間の乖離が寄与する。乖離是正のために低温センシング機能を持つ鼻三叉神経TRPM8に着目し,IP患者に対するTRPM8アゴニストであるLmenthol嗅覚刺激法による3分間段差昇降試験並びに吸気抵抗負荷時息切れへの緩和効果を検証することが本研究課題である。そこで、息切れの検証に利用するMultidimensional Dsypnea Profile(MDP)の評価表の言語的妥当性と慢性閉塞性肺疾患患者における身体活動と3分間段差昇降試験時のMDPとの関連を検証した。本年度からL-menthol嗅覚刺激法による運動や吸気抵抗負荷時息切れへの緩和効果を検証する計画であったが、新型コロナウイルス感染症パンデミックの影響により、研究の実施に遅れが生じたが、今後、新型コロナワクチン接種患者を対象として計画内容の実施を進めていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
間質性肺炎(IP)患者において息切れは主要な症状であり,運動耐容能,身体活動やQOLを悪化させる。しかし,間質性肺炎患者に対する息切れの緩和方法は限られている。息切れの産生には換気出力と求心性換気応答との間の乖離が寄与する。乖離是正のために低温センシング機能を持つ鼻三叉神経TRPM8に着目し,IP患者に対するTRPM8アゴニストであるLmenthol嗅覚刺激法による3分間段差昇降試験並びに吸気抵抗負荷時息切れへの緩和効果を検証することが本研究課題である。そこで、息切れの検証に利用するMultidimensional Dsypnea Profile(MDP)の評価表の言語的妥当性と慢性閉塞性肺疾患患者における身体活動と3分間段差昇降試験時のMDPとの関連を検証した。その結果、3分間段差昇降試験時の空気飢餓感は歩行による総カロリーと関連し、3分間段差昇降試験時の不安と抑うつは身体活動量と有意に関連することがわかった。したがって、3分間段差昇降試験によるMDPによる呼吸困難の感覚的及び情動的側面の評価は慢性呼吸器疾患患者の呼吸困難による身体活動性への影響を反映していることが示唆された。これらの背景を下に、本年度からL-menthol嗅覚刺激法による運動や吸気抵抗負荷時息切れへの緩和効果を検証する計画であったが、新型コロナウイルス感染症パンデミックの影響により、研究の実施に遅れが生じたが、今後、ワクチン接種患者を対象として計画内容の実施を進めていく。
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Strategy for Future Research Activity |
研究の実施において、新型コロナウイルス感染症の影響を受けることから、患者の対象者をワクチン接種者等に絞る等の対応を行い、今年度には、臨床試験の実施を進めていく予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症パンデミックによる影響により実験の進行が遅れたため。
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