2023 Fiscal Year Research-status Report
関節構成体の組織学的変化と関節運動の量的・質的変化はどのように関係するのか?
Project/Area Number |
21K11231
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Research Institution | Nagoya Gakuin University |
Principal Investigator |
渡邊 晶規 名古屋学院大学, リハビリテーション学部, 教授 (60460549)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小島 聖 金城大学, 医療健康学部, 准教授 (30454242)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 関節拘縮 / 関節構成体 / ラット / トルク |
Outline of Annual Research Achievements |
不動化に伴う関節拘縮による、関節構成体の組織学的変化と関節運動の量的・質的変化はどのように関係するのか明らかにすること。また、それらが治療介入によりどのように変化するのかを明らかにすることが本研究の目的である。令和5年度には関節不動化後に、不動期間と同期間の再可動期間(自然治癒期間)を設けた場合の変化についてまとめ、報告を行うと共に、新たに治療介入を行う事でどのような変化が生じるか検討を行った。 ラット膝関節を内固定により4週間不動化させた後、その後同期間の治療介入を加え、関節のトルク―角度曲線をもとめた。治療介入には関節包に伸長刺激を加える目的で、大腿骨を固定し脛骨を長軸方向に牽引を加えるtraction介入と、脛骨を関節面に対して平行移動するように後方(背側)から前方(腹側)に向かって力を加えるmobilization介入を行った。結果、一定のトルクを加えた際の関節角度は、いずれの介入も同期間の通常飼育(自然治癒)した場合と著明な差を認めなかった。一方トルク―角度曲線におけるlinear region(カーブ後半におけるトルクと角度が直線的な関係を示す領域)の傾きは通常飼育と比べ、介入を加えた2群で高値を示し、固定を加えていない正常膝に近い値となった。 関節不動に続く関節運動の機能的な変化についてトルク―角度曲線を用いて示した報告は乏しく、有意義な知見を得られたと考えている。今後、結果の解釈を組織学的知見と合わせて深めるとともに、再可動期間や介入期間を長くした場合の検討を行い、改善方法を探求したいと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
関節包の組織学的検討に時間を要したため。
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Strategy for Future Research Activity |
関節構成体の組織標本の作成、観察等において共同研究者の協力を得て継続する。
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Causes of Carryover |
成果報告の遅延に伴い、関係諸経費が未使用となった為。今後の成果報告を進める中で使用していく。
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Research Products
(2 results)