2022 Fiscal Year Research-status Report
Effect of tongue strengthening exercise on swallowing muscles and tongue pressure
Project/Area Number |
21K11235
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Research Institution | Hiroshima International University |
Principal Investigator |
福岡 達之 広島国際大学, 総合リハビリテーション学部, 准教授 (10781289)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 舌の筋力 / 舌圧 / 舌筋 / 舌骨上筋群 / レジスタンストレーニング / 超音波 / 嚥下リハビリテーション / 嚥下障害 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、舌筋に対する筋力トレーニングが嚥下関連筋群の筋量と嚥下時舌圧に及ぼす効果について検討することを目的とした。本年度は、健常若年者12名(女性7名、男性5名)を対象として6週間の舌筋に対する筋力トレーニングを行い、トレーニング前後における舌の筋力、嚥下時舌圧、嚥下関連筋群の筋量を比較した。舌の筋力トレーニングは、JMS舌圧測定器を用いて各対象者の最大舌圧を測定した後、トレーニングの負荷量を最大舌圧の80%に設定し、1セット10回×3セット/日、3日/週、6週間継続した。舌の筋力はJMS舌圧測定器で最大舌圧を3回測定し、最大値を代表値とした。嚥下時舌圧は舌圧センサシートシステム(SwallowScan, Nitta)を用いて、水5mLを嚥下する時の舌-口蓋接触圧(5箇所の感圧点)を測定した。嚥下関連筋群の筋量は、超音波診断装置(SonoScape, JE1, Medical Corp)を用いて、舌筋の筋厚と舌骨上筋群(オトガイ舌骨筋、顎二腹筋前腹)の横断面積を評価し、画像解析ソフト(Image J, ver1.53e, NIH)により解析した。 トレーニング前後の結果から、最大舌圧および嚥下時舌圧、オトガイ舌骨筋の筋量に増加がみられた。顎二腹筋前腹の横断面積もわずかに増加したが、舌筋の筋厚に有意な変化は認めなかった。 舌筋の筋力トレーニングにより舌の筋力と嚥下時舌圧は改善したが、舌の筋量に変化がなかったことから、筋肥大を生じるためのトレーニング期間や負荷強度、回数、頻度について検討する必要がある。オトガイ舌骨筋や顎二腹筋前腹の筋量が増加したことから、舌の筋力トレーニングは舌骨上筋群の筋力強化においても有効となる可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
感染症対策等により、対象者の募集と登録にかなりの時間を要した。そのため、当初予定していた対象者数の確保と異なるトレーニング方法による効果の違いを検証することはできていない。
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Strategy for Future Research Activity |
舌の筋力トレーニングについて、負荷強度、回数、頻度の異なる群を設定し、各群の対象者の募集、登録を積極的に進める。研究成果を国内外の学会、論文に公表する。
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