2022 Fiscal Year Research-status Report
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21K11242
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
鬼頭 佳彦 佐賀大学, 医学部, 准教授 (60381787)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西田 裕一郎 佐賀大学, 医学部, 講師 (50530185)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 大腸 / 便秘 / 運動療法 |
Outline of Annual Research Achievements |
C57BL/6マウス(雄性8週齢)を、コントロール群(通常飼料にて6カ月飼育)、低繊維飼料群(低繊維飼料にて6カ月飼育)、低繊維飼料+回転ケージ群(通常飼育ケージ2カ月+回転ケージ4カ月飼育)の3群に分け、自発運動が慢性便秘症に及ぼす効果を解析した。 ①低繊維飼料にて6カ月飼育したマウスの糞便個数(4時間あたり)はコントロール群に比べて有意に減少していた(コントロール群 22±6; 低繊維飼料群 12±2;n=9;p<0.01)。一方、低繊維飼料+回転ケージ群では糞便個数の有意な改善効果が得られた(低繊維飼料群 12±2; 低繊維飼料+回転ケージ群 19±3;n=9;p<0.01)。②低繊維飼料にて6カ月飼育したマウスの糞便重量(g)(4時間あたり)はコントロール群に比べて有意に減少していた(コントロール群 0.33±0.09; 低繊維飼料群 0.18±0.06;n=9;p<0.05)。一方、低繊維飼料+回転ケージ群では糞便重量の有意な改善効果が得られた(低繊維飼料群 0.18±0.06; 低繊維飼料+回転ケージ群0.29±0.05;n=9;p<0.05)。③低繊維飼料にて6カ月飼育したマウスの全結腸標本におけるcolonic migrating motor complex (CMMC)発生頻度(min-1)はコントロール群に比べて有意に減少していた(コントロール群 0.35±0.09; 低繊維飼料群 0.18±0.05;n=9;p<0.01)。一方、低繊維飼料+回転ケージ群ではCMMC発生頻度の有意な改善効果が得られた(低繊維飼料群 0.18±0.05; 低繊維飼料+回転ケージ群 0.31±0.13;n=9;p<0.05)。 以上のことから、回転式運動量測定装置による自発運動には慢性便秘症の改善効果が期待できることが示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
マウスを低繊維飼料にて6カ月飼育することで慢性便秘症となることが確認できた。また、今年度から導入した回転式運動量測定装置(回転ケージ)でマウスを単独飼育することによって、慢性便秘症に対する運動療法の効果を解析することが可能になった。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度は、自発運動を開始するタイミングを変えることで、自発運動が慢性便秘症に及ぼす効果をさらに詳細に解析する予定である。
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Causes of Carryover |
次年度使用額に関しては、回転式運動量測定装置(回転ケージ)の追加購入費用に充てる予定である。
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Research Products
(4 results)