2023 Fiscal Year Research-status Report
An exploratory study on the relationship between exercise, physical activity and renal microcirculation in chronic kidney disease
Project/Area Number |
21K11243
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
古波蔵 健太郎 琉球大学, 病院, 准教授 (60359990)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 腎微少循環 / 身体活動量 / 腎小細動脈病変 |
Outline of Annual Research Achievements |
現在、患者登録数153例になっている。既存のバーチャルスライドを用いて腎小細動脈病変の評価を開始した。これまでの登録者の腎病理の特殊染色を実施するための切片の作成を既に開始している。また、腎癌の非癌部位を用いて特殊染色の条件設定のための予備的な検討も開始した。 本研究の基盤となる身体活動量の評価法に関しては、身体活動計を用いた評価(客観的評価法)と質問票による評価(主観的評価法)の2種類の方法を採用している。これまで両者の関連について検討した報告はあまりなく、今後の身体活動量と腎小細動脈病変との関連の検討を進める上で身体活動量の評価法の妥当性について検討を行った。 主観的身体活動量と客観的身体活動量の間には非常に弱い相関が見られ、各活動の一致性の平均は45%あったことから、主観的活動量による客観的活動量の再現性は高くないことが示唆された。質問紙票による主観的活動評価の信頼性は乏しいとされているが、過去の日常的活動量を反映できる可能性がある。一方、3軸加速度計による客観的身体活動量評価は、非常に限られた期間の活動量を切り取ったものである。そのため、相互補完的に両者を組み合わせることにより、より正確な身体活動量の評価を行うことができると考えられた。身体活動量と腎小細動脈病変の関連性を検討する際も両評価法の特徴を踏まえて結果の解釈に活かす必要があると考えられた。 以上の検討内容を第14回日本腎臓リハビリ学会(2024.3月、新潟)にて発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
コロナ禍の影響で腎生検入院患者数が伸び悩んでいた。2023年度よりようやく腎生検患者数の回復がみられ当初の目標に近づきつつある。 患者登録数が伸び悩んでいたため、まとめて行う予定だった病理学的評価が進んでいなかった。また、コロナ禍の登録者で身体活動量の評価が行えていなかった患者がかなりいたことが判明し、それら患者における再調査を行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
登録患者の腎小細動脈の病理学的評価、特殊染色(HIF1αやVEGFなど)の評価を10月頃までには終える予定である。さらに身体活動量の評価の欠落例の再評価なども行い欠損値を最大限減らした上で、本研究の主目的である身体活動量と腎小細動脈病変との関連や局所のHIF1αやVEGF発現との関連について検討を進め今年度中に解析を終え、学会発表や論文作成にむけて準備を進めていく予定である。
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Causes of Carryover |
コロナ禍のため患者登録数が伸び悩んだため、当初予定していた物品購入が繰り延べになったため
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