2021 Fiscal Year Research-status Report
Evaluation of brain network dynamism by EEG / MRI and its clinical application to cerebrovascular accident
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21K11284
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
服部 憲明 富山大学, 学術研究部医学系, 特命教授 (70513141)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒田 敏 富山大学, 学術研究部医学系, 教授 (10301904)
中辻 裕司 富山大学, 学術研究部医学系, 教授 (20332744)
鈴木 道雄 富山大学, 学術研究部医学系, 教授 (40236013)
野口 京 富山大学, 学術研究部医学系, 教授 (10242497)
北城 圭一 生理学研究所, システム脳科学研究領域, 教授 (70302601)
高橋 努 富山大学, 学術研究部医学系, 准教授 (60345577)
樋口 悠子 富山大学, 学術研究部医学系, 講師 (60401840)
柴田 孝 富山大学, 医学部, 協力研究員 (00324038)
石黒 幸治 富山大学, 附属病院, 療法士長 (90811258)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 脳波 / 機能的MRI / 安静時脳活動 / 脳卒中 |
Outline of Annual Research Achievements |
神経疾患の病態生理を脳内ネットワークの障害として理解することが注目されている。多数の機能的結合(functional connectivity: FC)から機能的ネットワークは構成される。これまでは、static(静的)な状態を仮定したFC研究が多かった。実際にはネットワークは様々な状態を遷移していると考えられる。本研究では、脳波位相同期解析によるdynamic (動的)FC の指標の開発を目指す。そして、機能的MRIによるdynamic FCとの特性の違いを検証する。また、脳卒中患者等を対象に、脳の機能的ネットワークの可塑性を反映するdynamic FCが運動麻痺や認知機能障害の病態や機能回復予測の指標(バイオ―マーカー)となるかを検討する。 令和3年度は、まず、本多施設臨床研究について倫理委員会に研究申請を行い、承認を得た。承認後、日本光電製の32チャンネル脳波計での安静時脳波計測に際し、アーチファクト除去、データの解析用ワークステーションへの読み込みなどの検証を行った。いくつかの技術的な課題を解決し、実際に、健常人を対象として、脳波、機能的MRI計測を開始した。deep Neuronal Activity Topography(dNAT)解析を含めた複数の脳波解析法法を並行して検証しているが、これまでの予備的な解析では、複数の電極間の位相同期の変動が加齢により変化している可能性が示唆された。 安静時機能的MRIでは複数の安静時機能的ネットワークが検出できているが、安静時機能的ネットワークにより時間的な安定性が異なる傾向があることが分かった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度は多施設での各種申請や技術的な確認作業などが必要であったが、これらを順次、進め、計測を開始しており、おおむね順調に進展していると考えられた。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画に基づき、健常者のデータ収集を継続する。また、患者データの収集を開始する。脳波解析法に関しては、研究分担者が開発中の手法も含め、複数の手法について、そのバイオマーカーとしての特性に関して、比較検証を行う。
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Causes of Carryover |
消耗品などは現有品を活用した。また、まだ例数が少なく、現有の解析装置で対応できたため、これを用いて、データ解析を行ってきた。これらの理由で、次年度使用額が生じた。次年度は、被験者への謝金、脳波計測消耗品や解析用ワークステーションなどの物品費、旅費としての使用を計画している。
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