2023 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロオフライン学習の強化による新たな運動学習プログラムの考案
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21K11299
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Research Institution | Niigata University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
宮口 翔太 新潟医療福祉大学, リハビリテーション学部, 講師 (60780343)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大鶴 直史 新潟医療福祉大学, リハビリテーション学部, 教授 (50586542)
大西 秀明 新潟医療福祉大学, リハビリテーション学部, 教授 (90339953)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 運動学習 / マイクロスケール学習 / 非侵襲的脳刺激法 / 経頭蓋交流電流刺激 / 暗黙的運動学習 / 背外側前頭前野 / 前頭頭頂ネットワーク |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度、我々は2編の研究成果を残した。1編目では、運動学習中の休息期間に補足運動野(SMA)に経頭蓋交流電流刺激(tACS)を施行し、γ帯域のtACS介入効果が被験者のベースラインの運動スキルレベルおよび学習初期の学習効率に依存することを明らかにした。本研究成果は、Frontiers in Behavioral Neuroscienceに掲載された。 2編目では、運動練習中の極短期間の休息中の20Hzのβ-tACSが暗黙的運動課題におけるマイクロスケール学習に及ぼす影響を検討した。実験1では右背外側前頭前野を刺激し、実験2では右前頭領域と頭頂領域を刺激した。運動課題には左手でのタイピング課題を用いた。マイクロスケール学習は、マイクロオンラインゲイン(MOnG)とマイクロオフラインゲイン(MOffG)に分けて分析した。その結果、β-tACSは実験1でも実験2でも、MOnGsやMOffGsに統計的に有意な変化を示さなかった。また暗黙運動課題遂行中の運動スキルは、学習初期ではMOffGによって、学習後期ではMOnGにおいて向上していた。これらの結果から、本研究の刺激方法では、マイクロスケール学習に影響を与えないことが明らかとなった。また暗黙運動課題におけるマイクロスケール学習の新たな側面が示された。本研究成果は、Behavioral Brain Researchに掲載された。 この他にも、小脳およびSMAへのtACSによって両手の巧緻性を向上させる刺激方法を明らかにした。また頭頂間溝領域上へのtDCSにより反応抑制機能が向上することを明らかにした。これらの研究成果はBehavioral Brain Researchに掲載された。研究期間全体を通して計4編の研究論文を掲載することが出来た。
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