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2022 Fiscal Year Research-status Report

新生児脳症モデルの長期予後への低体温と成育環境の影響の時系列行動実験解析

Research Project

Project/Area Number 21K11302
Research InstitutionOsaka Electro-Communication University

Principal Investigator

細野 剛良  大阪電気通信大学, 医療健康科学部, 教授 (60294104)

Project Period (FY) 2021-04-01 – 2024-03-31
Keywordsステロイド / ベタメタゾン / マウス / 幼若動物 / 環境エンリッチメント / ステロイド脳症 / 行動実験
Outline of Annual Research Achievements

令和3年度は新型コロナウイルス感染症の大規模な流行があり、かつ研究代表者が所属機関におけるワクチンの職域接種の責任者を担当して多忙であり、研究計画の進行が停滞した。令和4年度は新型コロナウイルス感染症の流行に関する情報が得られ、その流行予想などから、感染の落ち着いている秋季に実験の主要部を実施するように研究計画をたてた。マウスに投与するステロイドについては、日本国内においてベタメタゾンが広く使用されていることに留意し、ベタメタゾンを用いるものとした。生後4から6日目のマウスにベタメタゾン2.5mg/体重kgで投与し、その後、環境温23°C、41°C、または36°Cの環境温度に2時間おいた。これを3日間連続で実施し、以後、母獣に哺育させた。21日齢に懸垂テスト、43日齢に水迷路テストを実施した。その結果、ベタメタゾン投与後41°Cにおいた群において、水迷路テストの成績の低下がみられた。本実験結果の初期結果については、研究の進行に支障の無い範囲において、第100回日本生理学会大会(令和5年3月・京都市)にて報告した。
また飼育環境に環境エンリッチメント(セーフハーバー、アイチュウ)をおいたところ、ベタメタゾン投与による行動実験結果の変容を与えることを見出し、これを第75回日本産科婦人科学会(令和5年5月、東京都)にてステロイド脳症への影響を発表した。環境エンリッチメントの効果(影響)については聴衆の興味が得られた
また、本研究の実施の端緒となった幼若ラット脳へのベタメタゾンあるいはデキサメタゾンの効果についても、標本を用いて再検討を行い、海馬領域の縮小を示唆する結果を得た。これについてマウス標本についても組織学的検討を広く実施して、その成果発表することを予定している。(令和5年10月、FAOPS2023などの国際学会にて発表予定)

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

令和3年度には新型コロナウイルス感染症の流行の影響にて、研究代表者が防疫の業務を担当する必要が生じ、研究の進行が遅れた。しかし、令和4年度には、新型コロナウイルス感染症の流行予想情報が得られるようになり、それらを考慮して、実験・研究計画をたてることができた。この結果、実験を新型コロナウイルス感染症の流行がおさまった時期に集中的に実施することができた。研究代表者も新型コロナウイルス・ワクチンの職域接種業務からはずれることができたため、研究も順調に進行し、令和3年度の遅れを回復することができた。支障の無い範囲での成果の学会発表も実施し、その発表の際して、他の研究者のレビューも受けられ、大きく進展が得られている。以上のような、すべての状況を考慮し、昨年度の「遅れている(Delayed)」の判断から、「おおむね順調に進行している(Progressing Rather Dmoothly)に状況が好転した、と判断している。

Strategy for Future Research Activity

(1)実験結果の組織学的評価のために標本プレパラートを作成を進める。研究の進行を促進するために、外部受注にて標本作製する。専門の業者から見積を得るなどの準備調査を実施しており、早い時期に外注の標本作製に取りかかる。
(2)研究成果について学会発表してレビューをうける。環境エンリッチメントの効果については、第75回日本産科婦人科学会(令和5年5月・東京)にて発表した。令和5年秋には国際学会FAOPS2023(東京)、または,Neuroscience2023(2023年11月・米国(Washington))にて発表してレビューを受け、研究進行の助とする。

Causes of Carryover

研究の進行が順調であったため、当初の予定以上に、研究用消耗品(マイクロチューブ)の購入の必要性が生じたために、「次年度使用額」が発生した。次年度のマイクロチューブの使用数を減らすように研究計画し、対応する。

  • Research Products

    (2 results)

All 2023

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] Differences of effects of betamethasone on motor and learning ability at newborn or after-growth assessed by behavioral tests2023

    • Author(s)
      Takayoshi Hosono
    • Organizer
      第100回日本生理学会大会
  • [Presentation] 幼若時にベタメタゾンを投与したマウスの成長後の運動能力・知能に対する環境エンリッチメントの影響2023

    • Author(s)
      細野剛良
    • Organizer
      第75回日本産科婦人科学会学術講演会

URL: 

Published: 2023-12-25  

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