2023 Fiscal Year Research-status Report
高位脛骨骨切り術前後の患者のランニング中の膝内反モーメントを抑える運動療法の開発
Project/Area Number |
21K11309
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
大見 武弘 東京医科歯科大学, 東京医科歯科大学病院, 理学療法士 (50749190)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柳下 和慶 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 准教授 (10359672)
古賀 英之 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (30594080)
池松 幸二 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 理学療法士 (40885646)
片桐 洋樹 獨協医科大学, 医学部, 講師 (50795028)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 高位脛骨骨切り術 / スポーツ / 非術側 |
Outline of Annual Research Achievements |
高位脛骨骨切り術(HTO)後の安全なスポーツ復帰に向けたリハビリテーションプログラムを作成するために、HTO前後の患者を対象に(該当年度は16名)HTO前後の歩行・ジョギング動作、膝機能、画像を用いた膝のアライメントを計測した。今年度までに計測・解析した結果を以下の通りまとめた。 投稿した論文の内容:ジョギングできる変形性膝関節症(膝OA)患者の歩行の特徴を明らかにするためにデータをまとめた。膝OA患者23名を解析対象とした。対象をジョギングの可否により2群に分け、計測データ(課題動作は歩行)を比較した。群間比較した結果、有意だったアウトカムを用いてロジスティック回帰分析をした。ジョギングできない膝OA患者と比較してジョギング可能な患者では歩行中の膝伸展角度が大きいこと、膝アライメント、歩行速度、痛みに群間差があった。ロジスティック回帰分析の結果、歩行中の膝伸展角度が大きい方がジョギング可能であった。 学会で発表した内容:(1)HTO後患者のジョギング動作中の膝内側へのメカニカルストレスに関連する因子を明らかにすることを目的に、HTO後にジョギング可能であった12名を解析対象とした。計測データ(課題動作はジョギング)の内、膝内反モーメント(KAM)がピーク時の膝屈伸角度・モーメント・パワーを算出し、KAMと各アウトカムの相関係数を算出した。KAMと有意な相関関係を示したアウトカムは膝伸展モーメント (ρ=0.64, p=0.026)であった。(2)HTO前後の歩行中の非術側のKAMの変化率に関与する因子を明らかにすることを目的に10名の術前後のデータをまとめた。その結果、非術側のKAMの1stピーク値の変化率と同タイミングにおける非術側の外部股関節内転モーメントの変化率の間に有意な正の相関関係を認めた(P=0.03、r=0.67)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
高位脛骨骨切り術(HTO)後の患者の膝機能評価と動作計測を進めている。術後の計測は該当年度末まででX名の計測を終えている。該当年度は1本の論文投稿(年度末の段階ではrevision投稿済、under review)、2演題の学会発表(第10回日本スポーツ理学療法学会学術大会、第11回日本運動器理学療法学会学術大会)を終えている。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度前期にて術後の計測を終えることを予定している。2023年度および2024年度の計測データを順次解析していく。論文投稿2本、学会発表1演題以上を予定している。
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Causes of Carryover |
研究者のライフイベントにより、学会参加が限られたこと、解析の遅れが生じていることにより、使用額が生じた。2023年度末の段階でunder reviewとなっている論文の投稿費および今後作成予定の論文の校正費・投稿費、学会発表・参加による旅費、データ解析のための謝金に充当する予定である。
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Research Products
(2 results)