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2022 Fiscal Year Research-status Report

腸内細菌叢の状態が個人の運動効果に与える影響

Research Project

Project/Area Number 21K11349
Research InstitutionNational Agency for the Advancement of Sports and Health

Principal Investigator

谷村 祐子  独立行政法人日本スポーツ振興センター国立スポーツ科学センター, スポーツ科学・研究部, 研究員 (90551458)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 中野 匡隆  愛知東邦大学, 人間健康学部, 助教 (80588096)
Project Period (FY) 2021-04-01 – 2024-03-31
Keywords身体活動量 / 運動トレーニング / 腸内細菌叢 / 個人差
Outline of Annual Research Achievements

本研究では、身体活動量の増加と代謝エネルギーについて個人差という観点から、個々のもつ腸内細菌叢の違いに着目し、そのことが運動や身体活動量の増加で得られる身体機能の向上の効率に関与しているかどうかを検討することを目的とする。
今年度は、昨年実施した持久性運動トレーニングによる腸内細菌叢の違いを検討するための研究において、事後測定及び腸内細菌叢の解析を実施した。トレーニング(最大予備心拍数60%、40分、週3回)開始時には、19名の参加があったが、トレーニング途中で外傷1名、COVID19感染症罹患1名があったため、トレーニングを完遂したのは17名となった。
トレーニングの前後にスポーツ庁体力テスト(握力・上体起こし・長座体前屈・反復横跳び・立ち幅跳び)、最高酸素摂取量の測定、食事摂取頻度調査を実施し、便サンプルの採取を行った。糞便試料から16S rRNA遺伝子解析を用いα多様性指数及びβ多様性の比較に用いる距離行列を得た。また、菌の同定をすることによって各菌の占有率を得た。各測定項目のトレーニング前後の数値を比較した。
新体力テストのうち、握力・上体起こし・反復横跳び、最高酸素摂取量、Chao1(α多様性:菌種数の推定値)はトレーニング前後で有意な増加が認められた。一方で、β多様性、α多様性(Shannon:菌種数の豊富さと均等度)は有意な差異が認められなかった。また、各菌の属レベルの占有率において、その菌にも群間に有意な変化は認められなかった。
以上のことから、本研究での解析結果としては運動習慣のない成人における8週間の運動トレーニングは一部の体力要素を向上させた。また、トレーニングは菌種の推定値を有意に増大させたが、β多様性や他のα多様性の指標の際は認められなかった。菌においても特定の菌が有意な変化をすることはなかった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本研究は、持久性トレーニングによる腸内細菌叢の変化における個体差について検討を行っている。おおむね順調に進展しているとした理由については当初、企業に委託する予定であった解析部分を自分で解析できるようになった。このことによって、より多角的に腸内細菌を詳細に解析することが可能になったためである。

Strategy for Future Research Activity

本年度までの解析で、運動トレーニング前後の比較に関してはおおむね体力テスト、腸内細菌の菌の占有率に関する指標はおおむね終了することができた。次年度は残る解析項目の食事摂取頻度調査から得た各項目、腸内細菌から予測される機能をトレーニング前後で比較する予定である。また、対象者毎に最高酸素摂取量の変化とトレーニング前後の腸内細菌・機能の変化に関連が認められるかを検討する予定である。

Causes of Carryover

本年度はサンプルの解析の一部を委託して実施したが、委託予定していた解析の一部は研究者自身で解析することができるようになった。最終年度は成果公表のため(学会発表に係る費用や英文校正)の予算として使用する予定である。

URL: 

Published: 2023-12-25  

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