2022 Fiscal Year Research-status Report
地域でのスポーツ参加と多文化共生社会の形成に関する実証研究
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21K11353
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Research Institution | Hiroshima University of Economics |
Principal Investigator |
岡安 功 広島経済大学, 経営学部, 教授 (90551664)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | スポーツ参加 / 阻害要因 / ソーシャルキャピタル / 多文化共生 / 在留外国人 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、外国出身の日本国在住者(以下:在留外国人)の地域でのスポーツの参加を通して多文化共生社会の形成の関係を明らかにすることを目的にしている。2022年度は、2021年度に準備した調査用紙を使用し、在留外国人と日本人に対して調査を実施した。調査項目は、先行研究を参考にし、個人的属性、運動・スポーツ参加阻害要因、ソーシャルキャピタル、近隣の環境を設定した。調査の結果は、広島に在住の外国人が71名、広島に在住の日本人が39名から回答を得ることができた。回答者の平均年齢は、在日外国人が36.6歳、日本人が44.0歳であった。性別は、在日外国人(男性:38%、女性:62%)、日本人(男性:36%、女性:64%)と、両方において同じ傾向であった。在留外国人の日本在住年数は、平均6.8年(標準偏差:7.3)であった。出身国については、アメリカが10名、ベトナムが8名、イギリスが7名の順で多かった。運動・スポーツへの参加についての阻害要因については、先行研究を参考にし、対人的阻害要因、構造的阻害要因、個人的阻害要因に分類し、平均値の比較を行った。結果は、3要因について在留外国人と日本人において有意な差が認められなかった。また同様に、ソーシャルキャピタルと近隣の環境についても、在留外国人と日本人との間に平均値の差は認められなかった。本研究の結果は、今回の調査で回答した在留外国人については、回答した日本人と同様の運動・スポーツ阻害要因などであることが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
質問紙調査を実施でき、概ね順調に進める事ができた。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度は、在留外国人へのインタビュー調査を予定している。また最終年度あるため、全体をまとめる作業を進める。
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Causes of Carryover |
物品や書籍の購入は、予算より経費を抑えることができた。 次年度、質的データ分析における物品の購入などに使用する予定である。
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Research Products
(1 results)