2022 Fiscal Year Research-status Report
Elucidation of the effect of skeletal muscle on the brain: aiming to elucidate the brain- muscle interaction from the effect on depression and dementia
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21K11372
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
赤間 史明 東海大学, 医学部, 講師 (80710144)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 筋肥大 / 運動 / うつ病 / 認知症 / ミオカイン / セロトニン |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、運動による脳神経保護作用や脳内炎症の抑制作用から、うつ病やアルツハイマー病による認知症への「運動の効果」が明らかになってきた。しかし、「運動を支える筋肉自体」と脳機能の相互関係については、ほとんど明らかにされていない。その理由として、実験動物自体に筋肥大させることが難しいことが挙げられる。この問題に対して、我々は代償性筋肥大モデルラットを用いることで運動せずに筋肥大できるモデルラットの作成に成功した。本研究の目的はこの「筋肥大モデルラット」を用いて「筋肥大、筋力向上、さらに筋由来サイトカイン」と「うつ病や認知機能の予防や改善の関係」を解明することである。これまでの研究の成果として、現在まで代償性筋肥大モデルラットの作成を行っていたが、より簡便でさらなる筋肥大の効果が期待できるモデルマウスの作成に成功し、それを繁殖する段階にある。また、実験方法として、うつ状態の評価である、強制水泳試験と尾懸垂試験や認知機能の検討には、迷路課題を使用し、学習と記憶の過程について観察し、ビデオ解析装置を使用し解析するための準備を行った。今後、上記筋肥大モデルマウスを用いて、コントロール群、筋肥大モデルマウス群、筋肥大モデルマウスに自発的に運動させる群と分けて、それぞれ強制水泳試験や尾懸垂試験、迷路課題など行い、その後に筋肉の増量による筋肉のサイトカインやホルモン、脳内のカテコラミン濃度を測定し、その相関関係を解析を行っていく予定である。現在、コントロール群の測定を行っており、随時、筋肥大モデルマウスについても実験を行っていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
筋肥大モデルマウスの繁殖に時間を要した。また、うつ状態の評価である強制水泳試験と尾懸垂試験や認知機能の検討する迷路課題試験のビデオ解析装置の機材の購入や準備に時間を要した。
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Strategy for Future Research Activity |
代償性筋肥大モデルラットよりも簡便に筋肥大できるモデルマウスの繁殖を行うことで、実験を遂行できる予定である。また、強制水泳試験、尾懸垂試験や認知機能の検討する迷路課題試験の機材の購入や準備は行っており、マウスが繁殖次第随時実験を行える状況である。コントロール群は実験を行っており、モデルマウスは繁殖次第、随時実験に移行できる。
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Causes of Carryover |
研究がやや遅れているため、実験の試薬の購入分や行動実験の人件費が次年度へ持ち越しとなってしまった。今後研究が進むことで、試薬の購入費や人件費などがさらに必要になるため、翌年度分の請求額に追加として補填とする予定である。
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