2023 Fiscal Year Annual Research Report
サーフィンのターンにおけるサーファーの姿勢とボードの機械的特性の関係
Project/Area Number |
21K11378
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Research Institution | Shonan Institute of Technology |
Principal Investigator |
野中 誉子 湘南工科大学, 工学部, 教授 (20449549)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小島 一恭 湘南工科大学, 工学部, 教授 (60361391)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 機械特性評価 / 変位計測 |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は、(1)オンボード/オフボードカメラの映像を用いたサーファの姿勢評価と撮影条件の検討、(2)サーフィン中のボードの姿勢モニタリング、(3)ひずみ計測システムとボードの機械特性評価装置を用いたボードの機械特性と変形評価を行った。 (1)オフボードカメラで撮影した映像分析による姿勢評価を検討した。追跡カメラによる映像では、波やボードでマーカーポイント(足首、膝、腰)が隠れることが多く、ターン時の姿勢の連続的な評価は困難であった。空撮映像としては、小型ドローンと簡易サーフィンシミュレータを用いて、室内で適切な撮影条件を検討したが、海上では小型ドローンは風に流されてしまい一定の位置関係を維持することが難しく、動作解析に適した画角での撮影はできなかった。以上より、本課題で検討したオフボードカメラによる映像は、ターン時の特徴として有意な姿勢や部位の抽出には適さないことを明らかにした。 (2)文献調査およびサーフィン上級者へのヒアリングから、熟練サーファは速く深い(あるいは鋭い)ターンを実現するために、ボードの入水角度、特にボード側面のレールを使うことを意識していることがわかった。そこで、ボードに小型IMUを設置してサーフィン中のボードの挙動モニタリングを行った。その結果、ボードの軌跡と姿勢角からサーフィン中の挙動を可視化することができた。ただし、波面とレールの接触状況は、センサと同期させた映像との照合など追加情報が必要だと考えられる。 (3)サーフボードの機械特性評価については、昨年度末に納品されたひずみ計測システムを既設の機械特性評価装置を組み合わせて、複数のボードの特性評価を行った。その中で、機械的特性装置の測定精度に関する課題が抽出されたため、改めて特性評価装置の改良を行った。これにより、ボード特性をより高精度に定量的に評価するシステムを確立した。
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