2021 Fiscal Year Research-status Report
加齢による骨格筋ミトコンドリア構造の変化と運動の効果
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21K11401
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
武田 紘平 明治大学, 政治経済学部, 専任講師 (00807349)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 骨格筋 / ミトコンドリア / 顕微鏡観察 |
Outline of Annual Research Achievements |
骨格筋のミトコンドリアは運動負荷や除負荷に応じて量的・構造的に適応する細胞内小器官である。近年、骨格筋のミトコンドリアは骨格筋の量や機能に関連していることが報告されている。サルコペニアとミトコンドリアの関係についても議論が続いているが、加齢に伴いミトコンドリア構造がどのように変化するかこれまで観察されていなかった。本研究は、加齢によるミトコンドリア構造の変化を光学顕微鏡システムで捉えることが目的である。さらに、走運動が及ぼす影響についても検討を行う計画である。 本年度はミトコンドリアの融合と分裂(ミトコンドリアダイナミクス)に関連するタンパク質の染色条件確立を目指し研究を行った。ICRマウス(オス、2-3ヶ月齢)から前脛骨筋を摘出し、凍結切片を作成した。免疫蛍光染色法により、Tom20(ミトコンドリア外膜タンパク質)、 Mfn2(ミトコンドリア融合タンパク質)、Fis1(ミトコンドリア分裂タンパク質)を染色し、Nikon A1システムで撮像した。その結果、筋線維膜直下にTom20の強いシグナルが検出された。さらに、細胞質内にも細く網目状にTom20の染色を確認することができた。この結果はミトコンドリアが細胞膜下や細胞質内に局在することを示す電子顕微鏡の先行研究と一致する。これまでの工学顕微鏡システムでは今回細胞質内に確認された網目状の染色パターンについては明らかにされておらず、今後の解析で有効なデータとなりうる。また、Mfn2、Fis1タンパク質もTom20と共局在する染色パターンを示し、本手法の妥当性を示すものとなった。 今後は、若齢マウスと加齢マウスのミトコンドリア構造を比較していく計画である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画書では、単一筋線維を用いた免疫蛍光染色を想定していたが、技術的に難しく、凍結切片を用いた解析に切り替えて行った。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画書に沿って若齢マウスと加齢マウスの骨格筋を摘出し、単一筋線維内のミトコンドリア構造ならびに凍結切片を用いた染色、生化学的解析を行い、解析していく計画である。
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Causes of Carryover |
新型コロナ感染拡大の影響で学会出張等ができなかった。2022年度の予算と合わせ、機材、消耗品購入に充てる計画である。
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