2022 Fiscal Year Research-status Report
地域スポーツクラブの成長に向けた新たな経営方策の開発
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21K11429
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Research Institution | Yamanashi Gakuin University |
Principal Investigator |
柴田 紘希 山梨学院大学, スポーツ科学部, 特任助教 (70884683)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 地域スポーツクラブ / 成長 / ミッション / ミッションマネジメント / ミッションドリフト |
Outline of Annual Research Achievements |
地域スポーツクラブ(以下、「クラブ」と略す)の育成はスポーツ振興における政策的・学術的な重要課題とされてきた。だが、近年は解散クラブ数が大幅に増加するなど、クラブは持続的に成長することができていない。クラブの成長の困難について、先行研究では創設後に「ミッションの形骸化」が生じることにより成長が阻害されることが明らかにされてきた。本研究はこれらに着目し、ミッションの形骸化がなぜ・どのように生じるのか、そのプロセスと要因を事例の比較分析により明らかにすることを目的としている。本研究により得られる知見は、長年にわたり育成が進められながらもわが国に定着するには至っていないクラブの成長に関する学術的知見を得ると共に、クラブ育成や運営に関する経営的・政策的示唆を得ることが期待される。 2022年度は、前年度より継続して調査対象事例のクラブヒストリーを明らかにするためのインタビュー調査を実施した。また、インタビューから得られたデータを比較分析することにより、ミッションの形成過程において事例間の違いを生じさせる分岐点を探索した。具体的には、クラブ創設に関与するメンバーの差異や意思決定スタイルの違いがミッションの形成過程の差異を生じさせており、その背景には行政による設立計画の存在や助言等の積極的関与の影響が窺えた。さらに、インタビュー調査と平行し、本研究が焦点を当てる地域スポーツクラブを対象とした国内外の研究をレビューし、関連学会において口頭発表を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究では、創設準備段階から創設に至るまでのヒストリーを分析対象とし、地域スポーツクラブの運営に関与するメンバーのうち、できる限り多くの人物から多角的にデータを収集する必要がある。このため関係者からの口述データの取得に時間を要している。また、新型コロナウイルス感染症の拡大により対面によるインタビュー調査ができず、調査の実施スケジュールに変更を余儀なくされた。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度における分析から、本研究において焦点を当てるべき事例の分岐点が示唆された。これを踏まえ、2023年度にはその点に絞った調査を実施することで詳細なクラブヒストリーの記述に努める。調査にあたっては、新型コロナウイルス感染症の動向を注視しつつオンライン会議ツールや電話によるインタビュー調査を検討し、研究を推進するよう留意する。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症拡大による影響で予定していたインタビュー調査が一部実施できなかったためである。調査ができなかったため、調査予定地への交通費や口述データの文字起こし費用が生じなかった。また、本研究において調査対象となった団体は比較的アクセスの良い近隣の自治体に所在していた。このため、交通費や宿泊費等の研究旅費の支出金額が少なくなっている。2023年度では追加のインタビュー調査を実施すると共に、調査対象事例や調査対象者を増やすことでより精度の高い知見を導出することが課題となる。このため、前年度に比べ使用金額は増加する見込みであり、研究費の計画的な執行を目指していく。
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Research Products
(2 results)