2021 Fiscal Year Research-status Report
膝前十字靱帯損傷の予防に向けたElastomeric Strapの開発
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21K11434
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Research Institution | Shijonawate Gakuen University |
Principal Investigator |
向井 公一 四條畷学園大学, リハビリテーション学部, 准教授 (00353011)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小柳 磨毅 大阪電気通信大学, 医療健康科学部, 教授 (20269848)
境 隆弘 大阪保健医療大学, 大阪保健医療大学 保健医療学部, 教授 (60353009)
松尾 高行 大阪行岡医療大学, 医療学部, 教授 (80643593)
三谷 保弘 関西福祉科学大学, 保健医療学部, 教授 (50567071)
木村 佳記 大阪大学, 医学部附属病院, 理学療法士 (00571829)
田中 則子 大阪電気通信大学, 医療健康科学部, 教授 (20290380)
成 俊弼 大阪電気通信大学, 医療健康科学部, 特任講師 (80843185)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 膝関節外反モーメント / 装具 / ACL損傷予防 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、新しい素材と機能的なライン構造により、従来の補装具よりもACL 損傷及び再損傷の予防効果が高い、軟性装具としてのストラップ(Elastomeric strap: ES)を開発することにある。 開発したESの効果検証として、着地動作を運動力学的に解析し、ACL 損傷および再損傷予防に向けた姿勢制御に対する効果を検証することが目標であった。knee-in を抑制する筋の解剖学的な走行に近似したライン構造を考案したESの効果を2次元ではあるが解析を進めた。結果として、。ES の大殿筋+縫工筋ラインは、股関節の外転・外旋を誘導することでknee-in の抑制が成されたものと推察された(日本臨床スポーツ医学会誌へ投稿中)。ただし、片側に装着するため体幹の非対称を生じやすい欠点が観察された。体幹の立脚側への傾斜は、膝関節外反モーメントの増大に繋がるため抑制すべき姿勢となる。これは、作成したラインの張力が骨盤を立脚側へ傾斜させる作用を生じさせ、結果として体幹の傾斜へ繋がるのではないかと考えられた。このため、開発したESを両側に付けることで可能な限りの正中化が望めるのではないかと考えられる。また、股関節や膝関節の矢状面上での検討を行っていないため、更に検討する必要があると考えられた。これらの検討課題の検証のため、更なる検証をするための実験を計画するも、この研究が人を対象とした研究であるため、昨今のCOVID19蔓延による人との接触の機会を制限する事が求められたため、やむなく実験を中断している。この間、ライン構造の更なる検討を加えるため、試作品をいくつか作成した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
この研究が人を対象とした研究であるため、昨今のCOVID19蔓延による人との接触の機会を制限する事が求められたため、やむなく実験を中断している。
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Strategy for Future Research Activity |
健常者およびACL 再建術後患者を対象に、片脚着地動作時の3 次元動作解析による矢状面および水平面の解析と運動力学的解析を実施する。さらにテーピングや装具など、他の外的支持との比較を実施し、ES の有用性を検証する。 対象は下肢疾患の既往がなく、ジャンプ着地時にknee-in が顕著な女子大学生とする。運動課題は30 ㎝台からのジャンプ着地動作とし、ES(大殿筋〜縫工筋ライン、Suspenders ライン)と比較対照としてS.E.R.F. Strap をランダムに装着して実施する。運動力学的な解析項目は、体幹のアライメントと下肢関節のモーメント、COP の解析、床反力値を計測し、ES の有用性を検証する。 研究にあたり、感染予防の観点から、基本的感染対策の徹底と共に、実験時の計測人数を最小限とし可能な限り少人数での実験とする。感染状況が落ち着いている時期に集中的に計測が可能な準備を行う事とする。
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Causes of Carryover |
この研究が人を対象とした研究であるため、昨今のCOVID19蔓延による人との接触の機会を制限する事が求められたため、やむなく実験を中断している。
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