2022 Fiscal Year Research-status Report
膝前十字靱帯損傷の予防に向けたElastomeric Strapの開発
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21K11434
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Research Institution | Shijonawate Gakuen University |
Principal Investigator |
向井 公一 四條畷学園大学, リハビリテーション学部, 准教授 (00353011)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小柳 磨毅 大阪電気通信大学, 医療健康科学部, 教授 (20269848)
境 隆弘 大阪保健医療大学, 保健医療学部, 教授 (60353009)
松尾 高行 大阪行岡医療大学, 医療学部, 教授 (80643593)
三谷 保弘 関西福祉科学大学, 保健医療学部, 教授 (50567071)
木村 佳記 大阪大学, 大学院医学系研究科, 招へい教員 (00571829)
田中 則子 大阪電気通信大学, 医療健康科学部, 教授 (20290380)
成 俊弼 大阪電気通信大学, 医療健康科学部, 講師 (80843185)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 着地動作 / 膝装具 / ACL損傷予防 |
Outline of Annual Research Achievements |
第11回 日本アスレティックトレーニング学会学術大会(20220717~18)にて大殿筋縫工筋(ES)ラインとITBラインの比較を行い、ESラインの着地動作における優位性をしめした。 第33回日本臨床スポーツ医学会学術集会(20221112~13)にて新たに二重螺旋型ES(DS)を考案し、片脚着地時に及ぼす効果をGSと比較した。対象はknee-inを呈する女子大学生11名を対象とし、DS 、GS、装着なしの3条件における30cm台からの片脚着地を5回実施した。結果は、knee-in症例に対して、DSは膝外反角度をGSと同様に制動し、さらに膝屈曲を誘導した。 第9回日本スポーツ理学療法学会学術大会(20221210~11)にて、GSとITBの2種類のESが、着地動作時の股関節と膝関節に及ぼす制御効果を、前額面および矢状面上で解析した。対象は着地時にknee inを認める女子大学生14名(18~22歳)とし、GS 、ITB、strap装着なしの3条件における着地動作を計測した。結論として、GSの螺旋走行が、ITBおよび装着なしと比較し、着地時から着地後にわたってknee inの構成要素である股関節の内転と膝関節の外反を制動したと考えられた。一方、GSの大殿筋に相当する股関節軸の後方を通るラインが、股関節の屈曲を制動し、膝関節軸の前方を通る縫工筋ラインのアンカーが、膝関節の屈曲を制動したと考えられた。 計測における新たな解析方法の提案を、「股関節屈伸0°位での回旋運動に対する新たな解析方法の提案」として第12回保健医療学学会(20221204)にて発表した。健常男性5名に対して、3次元動作解析装置を用いて新しい指標を付けての股関節回旋角度を計測した。新たに考案した大腿骨前後軸法は、下腿骨軸の角度と相関関係から妥当性は高く、股関節回旋運動の解析手法としての有用性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
前年度はコロナ感染の関係で人に対する実験が中々進まなかったが、社会状況の変化などにより健常者に対して実験が徐々に行える結果となった。ただし、学会発表を共同演者と共にじっっしているが、論文作成が投稿中となっている点が不十分な点であり、更に加速予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
計画全体では、3年目にあたり、実際のスポーツ現場での有用性を検証する予定である。スポーツ現場での計測や衣類としての機能性を官能評価を含めて実施する予定である。また、研究成果を論文発表および海外学会発表という形で社会に公表し、研究成果を社会に還元できるように進めてゆく予定である。ただし、今後の新型コロナウイルス感染症の状況によっては、計測がストップする可能性があり、予定通り進められるかは、感染症や各種ガイドライン等を中止しながら進めてゆく予定である
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Causes of Carryover |
前々年度の未使用分が繰り越されたため、当初の予算より多くの予算計上があった。また、実験計画が新型コロナウイルス感染症関連の実験自粛の影響により、予定よりも少ない実験を実施せざるを得なかったためである。
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