2021 Fiscal Year Research-status Report
Development of strategic adjustment method for human conditioning by artificial CO2 hot-spring bath and aroma therapy
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21K11450
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Research Institution | Japanese Red Cross Hokkaido college of Nursing |
Principal Investigator |
山本 憲志 日本赤十字北海道看護大学, 看護学部, 教授 (70299329)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
和田 匡史 国士舘大学, 理工学部, 教授 (00320101)
竹ノ谷 文子 星薬科大学, 薬学部, 准教授 (30234412)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 人工炭酸泉浴 / ラベンダー精油 / 筋疲労回復 / Real-Time Elastography / POMS / 加速度脈波 |
Outline of Annual Research Achievements |
人工炭酸泉浴による浸漬部皮膚血管拡張は既知の作用である。また、ラベンダー精油由来のリナロールと酢酸リナリルはリラクゼーション効果がある。そこで、ラベンダー精油と人工炭酸泉浴を同時に付加することによる身体的及び精神的ストレスと筋疲労の回復を促進する可能性を検討した。健康な女子大学生12名を被検者とし、ランダムに6名ずつ「アロマあり」と「アロマなし」の2群に分けてクロスオーバー試験を課した。香りの暴露は、ディフューザーを用いた。被検者は、10分間の安静後、70%HRmaxの強度で10分間の自転車漕ぎ運動を行った。その後、人工炭酸泉下腿浴を10分行い、入浴後、30分間椅子座位にて安静にした。実験を通して、唾液からコルチゾール値、POMSと加速度脈波計を用いて自律神経機能評価、Real-Time Elastographyを用いて下腿部筋弾性評価を行った。その結果、POMSでは「アロマあり」及び「アロマなし」ともに安静時と比較して回復後、TA(緊張-不安)とTMD得点(気分障害)が有意に低下した。加速度脈波では、Cva-a%(副交感神経の指標)、Total Power(自律神経の指標)では回復過程において「アロマあり」で高い傾向であった。Strain Ratio(筋組織硬度)は「アロマあり」で有意に高い値となった。しかし、コルチゾールは運動直後に「アロマなし」で有意に低い値となったが、下腿浴後および回復過程後では「アロマあり」で低い傾向であった。本実験において、70%HRmaxで10分間の自転車ペダリング運動後の人工炭酸泉下腿浴により緊張-不安や気分障害を減少させることが出来た。また、ラベンダー精油の香りが自律神経に影響を及ぼし、疲労の回復を促進させる効果があると推察された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナ禍でもあり、被検者の選定にやや時間を要した。しかしながら、研究分担者と連携を図りながら予定していた実験を遂行することが出来た。
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Strategy for Future Research Activity |
研究分担者との連携をさらに密にするとともに、被検者の選定、コロナ禍における実験環境を整えることに注意し、目標とする実験を行っていく。
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Causes of Carryover |
コロナ禍であり、研究協力者を少人数とし、また、データの分析と解析を分担研究者と密な連携が取れたため、次年度への実験費用支出として合わせて使用する予定である。
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