2022 Fiscal Year Research-status Report
体重を利用した新しいエキセントリックトレーニングが高齢者の身体機能に及ぼす影響
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21K11473
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Research Institution | Kogakuin University |
Principal Investigator |
桂 良寛 工学院大学, 教育推進機構(公私立大学の部局等), 准教授 (70622835)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
稲見 崇孝 慶應義塾大学, 体育研究所(日吉), 講師 (10750086)
山口 翔大 慶應義塾大学, 体育研究所(日吉), 特任助教 (80896093)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | エキセントリック / 高齢者 |
Outline of Annual Research Achievements |
当該年度は、新型コロナウイルス感染症の影響により、3ヶ月毎の体力測定は実施できなかったが、本研究のメインテーマである一般的な筋力トレーニング介入群との比較に必要なデータは獲得することができた。2022年10月から12月の3ヶ月間、エキセントリックトレーニング介入群(ECC group)および一般的な筋力トレーニング介入群(ECC+CON group)に対してトレーニング介入を行い、各群の身体機能の変動を観察した。10月上旬にpre測定、12月下旬にpost測定を行った結果、ECC groupでは、ECC+CON groupと比較して、トレーニング介入前後で血圧(SBP、DBP)、バランス能力(重心動揺検査)、柔軟性、移動能力、歩行能力、ADLが有意に改善した。また、椅子立ち上がり能力と下肢筋力(等尺性脚伸展筋力)については、介入前後で両群に有意な改善が認められたが、ECC+CON groupの方が大きく改善していた。さらに、トレーニング期間中の筋肉痛の変化についても両群で差はなかった。これらの結果から、高齢者に対するエキセントリックトレーニングの有効性を示すことができたと考える。一般的に広く実施されている短縮性+伸張性筋活動を繰り返すトレーニングでは、運動中の自覚的運動強度は高く、心肺機能にかかる負担も大きい。しかし今回実施したエキセントリックトレーニングは、心肺機能への負担や自覚的運動強度も低く、一般的な筋力トレーニングよりもトレーニング効果が高いことが証明できた。すなわち運動が苦手な人や、心疾患などが理由で心肺機能に負担をかけることが難しい高齢者でも簡便に実施できることを示しており、今後の高齢社会への大きな貢献が期待できる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究に必要なデータを揃えることができた。また、解析も順調に進んでおり、今後の学会発表および論文投稿についても順調に実施できる予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
データの収集が終了したため、今後は更なる解析を行い、2023年7月の国際学会(European College of Sport Science)で発表を行い、その後論文を投稿する。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症の影響により、被験者の体力測定の実施回数が減少したことが要因である。実施回数の減少に伴い、測定に必要な物品費や旅費、宿泊費等が使用できなくなった。しかし、必要最低限のデータは取得できたため、残りの助成金については、体力測定の実施に必要な物品の購入、国際学会の旅費、論文投稿費用等に充てる。
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