2022 Fiscal Year Research-status Report
卓球戦術要素のリアルタイム3次元計測システムの開発
Project/Area Number |
21K11482
|
Research Institution | Niigata Institute of Technology |
Principal Investigator |
伊藤 建一 新潟工科大学, 工学部, 教授 (10288251)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | 卓球 / 戦術 / 3次元 / 数値流体解析 / 深層学習技術 |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度の研究成果は,以下の通りである. 1. 卓球ボールの運動パラメータの推定:前年度,卓球ボールの3次元軌跡から運動パラメータ(運動初期の並進速度及び回転方向・回転速度)を推定する方法論を開発し,シミュレーションで有効性を確認した.今年度,実際に測定した軌跡で検証を実施し,比較的安定して高い精度で推定可能であることを確認した. 2. 数値流体解析(CFD)を用いた空力係数の算出:上記の運動パラメータの推定に必要となる空力係数をCFD解析を用いて算出した.CFD解析では風洞実験を模した条件でシミュレーションを行った.風洞内に卓球ボールを固定し,一定の回転速度でスピンさせ,風洞の流入口からある一定の並進速度の空気を流入させた.卓球競技の実際のボール並進速度・回転数を考慮し,並進速度2.5, 5, 10, 15, 20 m/s,回転速度15, 30, 45, 60, 75, 90 rpsの各組み合わせの空力係数(抗力係数,揚力係数(Magnus係数),流体トルク係数)を算出した. 3. 画像データを用いた選手の2次元位置と姿勢の推定:選手同士の卓球ストロークラリー中の動画をデプスカメラで撮影し,深層学習技術を用いた姿勢推定手法を用いて,選手位置・姿勢を推定する手法を開発した. 4. デプスカメラの距離データを用いた選手の3次元位置・姿勢の推定:画像データと距離データの対応関係を用いて,上記の項目3で推定した選手の位置・姿勢に対応する画素の距離データを求め,選手の3次元の位置・姿勢を推定する手法を開発した.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
基本的に当初の研究計画どおりに実施できた.
|
Strategy for Future Research Activity |
研究最終年度であり,当初の計画通りにこれまでの研究結果をまとめ,卓球ボールの3次元軌跡・回転情報及び選手の位置・姿勢の測定・表示システムの開発に取り組む.その際,解析が不十分な点においては,追加で検討する.
|
Causes of Carryover |
コロナウィルスの影響で予定していた学会発表がオンラインになったため旅費の一部が未使用になった.今年度の学会発表で使用する.
|
Research Products
(4 results)