2021 Fiscal Year Research-status Report
Study on "Assessment Triangle" in Inclusive Physical Education
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21K11496
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
梅澤 秋久 横浜国立大学, 教育学部, 教授 (90551185)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村瀬 浩二 和歌山大学, 教育学部, 教授 (90586041)
大橋 さつき 和光大学, 現代人間学部, 教授 (60313392)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | AARサイクル / 評価の三角形 / リフレクション / 形成的アセスメント |
Outline of Annual Research Achievements |
主体的・対話的で深い学びが推奨される中,一人一台端末の普及がなされた。それにより,ユニバーサルデザインにおける焦点化,共有化,可視化が進むのに加え,精細化,蓄積化が一層進むことになった。本研究では,運動学習のリフレクションにおける評価の三角形,すなわち,①観察,②認知,③解釈場面で高度情報技術を活用したComputer Based Assessment (CBA)を実践し,その効果と具体的な活用方略を実証的に明らかにすることを目的としていた。 研究初年度は,緊急事態宣言の発出等により計画変更を余儀なくされたが,半面,自宅でのパフォーマンス学習におけるCBAに着目をして研究を進めることができた(小学校中学年対象)。また,中学校における器械運動実践では,自身の運動パフォーマンス実践(Action)をリフレクション(Reflection)し,次の仮説設定(見通し,Anticipation)を繰り返すAARサイクルを,ネットワークを媒介にして教師と共有し,主体的で深い学びに繋げる実践研究を推進した。いずれも,学習者間の対話性の向上が課題として挙げられるが,学習者が主体的に観察,解釈し,認知を深める様子が見てとれた。他方で,学習者による格差が存在し,とりわけ,運動格差,ICT活用格差,そして,他者との関係格差が深い学びに影響を与える可能性が示唆された。すなわち,個に応じた教師のアプローチが不可避である点が明らかとなり,今後の課題が明確になったといえる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究初年度は,緊急事態宣言の発出等により計画変更を余儀なくされたが,半面,自宅でのパフォーマンス学習におけるCBAに着目をして研究を進めるという即興的に方略変更を行うことができた。また,協働的かつプロジェクト的な対話を重視する計画であったが,コロナ禍ゆえに,器械運動における個別探究の協働化と研究内容を修正しつつデータ集積を行った。 いずれの実践においても,自身の運動パフォーマンス実践(Action)をリフレクション(Reflection)し,次の仮説設定(見通し,Anticipation)を繰り返すAARサイクルを,ネットワークを媒介にして教師と共有し,主体的で深い学びに繋げられる可能性を示した。今後,論文として発表していく予定であり「おおむね順調に進展している」といえる。
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Strategy for Future Research Activity |
OECD(2019)のLearning-Compass での教育の目的は個人的/社会的Well-being と定義され,その追求過程は共生社会(Diverse Society)の実現に寄与できる市民性教育の充実(UNESCO, 2015)と等しい。すなわち,自己のWell-beingだけではなく,多様な他者のWell-being を相互に承認しつつ新しい価値を創発していく過程にほかならない。 本研究では,「評価の三角形」すなわち,①観察,②認知,③解釈場面で高度情報技術を活用したComputer Based Assessment (CBA)を実践し,その効果と具体的な活用方略を実証的に明らかにすることを目的としている。他方で,昨年度の研究では,運動格差,関係格差,ICT活用格差による学びの深まりの相違が認められているため,改めて全学習者のWell-beingに資する体育の在り方に「評価の三角形」をどのように活用するかに焦点を当てて,研究を推進していく。
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Causes of Carryover |
コロナ禍において、実践協力校での来校者制限がかかり、実践研究の進捗に遅れが生じたため、物品購入を差し控えたためである。また、対面での実践研究が行われなかったことから、旅費を使用しなかったためである。 コロナの収束状況をみて実践研究の推進を図るため、その物品及び旅費については、R4年度に使用する予定である。
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Research Products
(6 results)