2022 Fiscal Year Research-status Report
Study on "Assessment Triangle" in Inclusive Physical Education
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21K11496
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
梅澤 秋久 横浜国立大学, 教育学部, 教授 (90551185)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村瀬 浩二 和歌山大学, 教育学部, 教授 (90586041)
大橋 さつき 和光大学, 現代人間学部, 教授 (60313392)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 評価の三角形 / 体育 / CBA / AARサイクル |
Outline of Annual Research Achievements |
評価の三角形について体育分野の実技においてパフォーマンスがオープンエンドである場合が多く,情報技術によって「観察」が精緻になることで,学習者の主体的な学びと評価(解釈)を誘発しやすくなると考えられた。一方,本研究では「技名」(例えば,開脚前転等)が例示される器械運動領域であり,比較的クローズドエンドの領域であった。そのため,正解に近しい見本と自身の運動パフォーマンスとのすり合わせによる「観察」と「解釈」がなされたと考えられる。 本研究における「評価の三角形」では,証拠中心の社会において一人一台端末における器械運動のAARサイクルの学習の中で,自身の運動パフォーマンスを観察,解釈し,その運動領域における知識や技能を表現し,能力を伸ばしていく方略である。その能力育成に資する学びのプロセスの個別のデータ・エビデンスとして,本研究のPowerPoint データが活用できることが示唆された。他方で,教師側としては,高度情報技術によるCBA(Computer Based Assessment)にて,①観察機会の多様化,②見たい認知過程や解釈規準の明確化,③解釈結果を次の学習テーマ策定,④カリキュラム・マネジメントへの活用といった指導と評価の一体化に繋げることが必要だといえよう。とかく自己調整学習格差に着目し,ただ運動しているという深い学びに至っていない学習者への支援は不可避である。また,解釈規準の明確化はパフォーマンスデータとして蓄積され,学習者の振り返り及び教師の省察の視点として活用できると考えられる。さらに「観察」するパフォーマンスデータは蓄積可能であるため,アカウンタビリティにおける「証拠中心デザイン」に活用可能である。すなわち,保護者らステイクホルダーへの学習状況の質的な説明責任を果たすための方略を創発できよう。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究初年度は,新型コロナウイルスの対応で,体育での協働的な学びの場面が限定されたが,本年度は多少の緩和がなされ,実践研究に取り組むことができた。「評価の三角形」は学習者主導のAARサイクルを基盤とし,そのReflection場面で観察と解釈が重要になることが明らかとなったのは,大きな成果である。昨年度の遅れを取り戻しつつあるため,「概ね順調」と判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
「評価の三角形」におけるクローズド・スキルに関する学習者の傾向は考察できた。他方で,オープンエンドなパフォーマンス課題において,学習者の解釈と認知の場面の構造が明確になっていないのは,研究上の課題である。3年次に明確にしていくべき点だと考える。 また,共生社会における体育の学びの在り方を検討するなかで,ウェル・ビーイングの視点を重視する必要があると考えている。心理的・身体的・社会的に「よい」状態に資するための評価の在り方について並行して検討していく。
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Causes of Carryover |
研究初年度(R3)が,コロナ対応で体育の実践研究に滞りが生じ,R4年度に実践研究部分を大幅に取り戻したが,若干をR5年度に取り組むことになったため,その分の予算を次年度に回すこととした。
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Research Products
(4 results)