2022 Fiscal Year Research-status Report
思春期の子どもの全身・部位別の脂肪量と骨格筋量の変化を捉える推定式の開発
Project/Area Number |
21K11504
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Research Institution | J. F. Oberlin University |
Principal Investigator |
緑川 泰史 桜美林大学, 健康福祉学群, 准教授 (50434345)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 身体組成 / 子ども / 脂肪量 / 骨格筋量 / MRI / 推定式 |
Outline of Annual Research Achievements |
2022度も新型コロナウィルス感染症から子どもたちを守るために測定を実施しなかったが、思春期の子ども(Tanner scale > 1.0)における脂肪量の推定式を作成する前段階として、思春期前の子どもを対象に開発した式が適用可能かどうかを検討した。 キャリパーで測定した上腕後面と肩甲骨下部の皮脂厚をパラメータとした式(Midorikawa et al., Asia Pacific Journal of Clinical Nutrition, 2011)を用いた場合、12~14歳の男子(n = 9)の全身脂肪量の推定値と実測値との間に有意差は認められなかったが、12~15歳の女子(n = 11)においては過小評価した。 また、超音波Bモード法で測定した全身9部位(腕:前腕・上腕前後、体幹:腹部・肩甲骨下部、脚:大腿前後・下腿前後)の皮脂厚をパラメータとした思春期前の子どもを対象とした式(Midorikawa et al., British Journal of Nutrition, 2011)が思春期の子どもに適用可能かについても確認した。その結果、12~14歳の男子(n = 7)・女子(n = 7)ともに全身脂肪量は実測値と比較して推定値が有意に低い値を示したが、腕・体幹・脚といった部位別の脂肪量は推定値と実測値との間に有意差は観察されなかった。今後は、思春期にある子どものデータを増やし、再度思春期前の子どもから作成した推定式が適用可能かどうかを検討し、より推定式の精度を高める方策を練る予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本研究課題と密接に関わる研究課題(16K01601)と同様に、2022年度も新型コロナウィルスに対する感染リスクから中学生を完全に守ることができないと判断したため測定は実施していない。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウィルスに対する緩和方策がなされ、子どもを対象とした研究も許容されるようになってきったため、対象者の安全を確保した上で、測定を実施する予定である。 本研究に付随する思春期前の子どもにおける全身および部位別骨格筋量に関する論文を作成しているため、今年度中に投稿する。
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Causes of Carryover |
本研究課題の研究倫理申請の許可が下りたため、2023年7月より対象者の確保を行う予定である。これまで新型コロナウィルスの流行により研究を中止していたが、実際に測定が可能になれば、対象者人数分の謝金やMR画像分析代を中心に支出が予想される。また、論文がアクセプトされた場合は、オープンアクセス化に伴う費用も支出予定である。
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