2023 Fiscal Year Annual Research Report
機械学習による画像認識技術を用いた新しい姿勢評価法の開発
Project/Area Number |
21K11510
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Research Institution | Kyoto Tachibana University |
Principal Investigator |
甲斐 義浩 京都橘大学, 健康科学部, 准教授 (90632852)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村田 伸 京都橘大学, 健康科学部, 教授 (00389503)
来田 宣幸 京都工芸繊維大学, 基盤科学系, 教授 (50452371)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 姿勢評価 / 画像認識 / 運動器疾患 / 身体機能 / 加齢変化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、画像認識技術によって、姿勢をクラス分類することが可能な姿勢評価システムの開発を進めてきた。今年度は、入力する画像情報の相違に着目して、3パターンの矢状面画像と臨床的手法(触診・視診)との一致度を検討した。加えて、矢状面画像の情報内容の違いが評価に及ぼす影響についても検討した。本研究では、臨床的手法により既に姿勢が評価(判定)されている高齢者の28枚の矢状面画像を使用した。さらに、これらの写真に基づき、28枚のグレイ画像およびシルエット画像(GおよびS画像)をそれぞれ生成した。28名の理学療法士がこれらのGおよびS画像を画像法を用いて評価した。評価はKendall分類に基づき、各画像について理想、胸椎後弯腰椎前弯、スウェイバック、および平背の4カテゴリーのいずれかを選択する形式で行った。臨床的手法および画像法を用いた評価のクロスタブ行列を作成した。この表では、理想および非理想(KL、SB、FB)の4カテゴリーと2カテゴリーが作成された。一致度は、有病率調整バイアス調整カッパ(PABAK)を用いて評価された。また、信頼性を確認するために、感度および特異度を算出した。4つの姿勢カテゴリーにおける臨床的手法と画像法の比較では、S画像およびG画像のPABAK値はそれぞれ-0.14および-0.29であった。2つのカテゴリーの場合、PABAK値はS画像およびG画像でそれぞれ0.57および0.5であった。感度および特異度はS画像でそれぞれ86%および57%、G画像で76%および71%であった。これらの結果から、4カテゴリーでは画像処理に関わらず画像法での評価が困難であることが示唆された。しかし、2カテゴリーの場合、SおよびG画像の両方で臨床的手法を画像法に適用した評価が可能であった。したがって、画像処理の違いは見られず、PTが視覚的手法を用いて姿勢を識別できることが示唆された。
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