2022 Fiscal Year Research-status Report
平均動作とオーバーレイを応用した新たな映像フィードバックシステムの開発
Project/Area Number |
21K11524
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
清水 悠 島根大学, 学術研究院人間科学系, 助教 (80752154)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西村 三郎 平成国際大学, スポーツ健康学部, 准教授 (00792201)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | バイオメカニクス / 体育科教育 / 映像フィードバック / 動作分析 / 器械体操 / 鉄棒 / 逆上がり / モデル動作 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,段階1:逆上がりの成功に欠かすことのできない重要な部位や局面の整理(2021年度に英文雑誌「Angular Momentum in Skill Kicking Pullover Performed by Elementary School Children」が「Topics in Exercise Science and Kinesiology」に受理済み),段階2:平均動作と児童の動作を重ねた映像の作成,および,段階3:課題となる部位・局面が把握できる映像の作成という研究段階に分けられます. 2022年度では,上述した研究段階の中で,段階2と3のデータの算出や映像作成をメインに実施しました.すなわち,小学生50名を対象に「逆上がり」試技を動作分析して,熟練者の体格や動作時間を身体重心位置や動作イベントをもとに規格化した平均動作を作成しました.そのうえで,①「どこの部位・局面が重要であるのか」を視覚的・直感的に把握できるようにするために,変動係数を用いた動作変動性(各部位のバラつき)を,②「いつ,どこの部位に課題があるのか」を視覚的・直感的に把握できるようにするために,Z-scoreを用いた平均動作からの動作逸脱度を,それぞれ算出しました. このような算出項目を動画上に重ねて視覚的に示すことで,新たな映像フィードバックシステムを取り入れた体育指導教材を完成させることができました. 現在は,得られた研究成果を英語論文にまとめている段階であり,2023年度内には英文ジャーナルへの論文の受理が完了するスケジュールで研究を進めています.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究では,段階1:逆上がりの成功に欠かすことのできない重要な部位や局面の整理(2021年度に英文雑誌に受理済み),段階2:平均動作と児童の動作を重ねた映像の作成,および,段階3:課題となる部位・局面が把握できる映像の作成という研究段階に分けていますが,2022年度は段階2と3を予定通り遂行することができました. 概ね順調に研究が遂行しているため,2023年度は段階2と3の研究成果を英文雑誌に投稿・受理する作業を予定通りに遂行していく予定です.
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度は,第2と3段階に挙げている「平均動作と児童の動作を重ねた映像の作成」および「課題となる部位・局面が把握できる映像」をそれぞれ作成し,新たな映像フィードバックシステムを予定通り作成することができました. そのため,2023年度は得られた研究成果を英文でまとめ,国際誌への投稿・受理を予定通り遂行していく予定です.
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Causes of Carryover |
ほぼ予定通りの金額を使用することができましたが,約6万円ほど余りが出たために,翌年度へ繰り越すことになりました.2023年度は,本研究で作成した教材の実践指導を視野に入れているため,器械体操用品やモーションキャプチャー関連用品の購入に充てたいと考えています.
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