2022 Fiscal Year Research-status Report
保育・教育環境を通じた体力・運動能力向上を目指した運動遊びプログラムに関する研究
Project/Area Number |
21K11525
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
青木 健 山口大学, 教育学部, 准教授 (60332938)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉岡 哲 関西福祉大学, 教育学部, 教授 (80599217)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 運動遊び / 動きを考える / 動きの応用 / 動作の繋がり |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は幼少期の子どもを対象に幼稚園、保育園、小学校ならびに放課後児童クラブ等においても活用できる連続性のある体育・運動能力向上に繋がる陸上ならびに水中運動の要素も取り入れた運動や遊びのプログラムを開発し、それらを実際に体系的に実施することによる効果を検証するとともに、その各プログラムの現場での普及を図ることを目的とした。 研究2年次にあたる本年は、①小学校での水泳授業用に考案した泳ぐために必要な動作の習得につながる準備運動や運動プログラム、ならびに②陸上での各運動の向上に繋がる多様な運動の要素を含んだプログラムを考案し、③それらを実際に小学校における体育授業の中で実践し、その効果について検証を行なった。 この①の泳ぐための動作習得に繋がる準備運動や運動プログラムにおける効果の検証として、小学6年生を対象に、全5回の授業のうち2~4回目の計3回(1回の運動時間は60分程度)において陸上での準備運動や水中で泳ぐなかで実施した。その結果、児童全体の25m自由形において、介入により息継ぎ回数は有意に減少した一方、記録は有意な向上を示した。次に泳ぎのフォームを得点評価した結果、特に手回し動作に関連する項目を中心に有意な向上を確認した。 次に②の陸上での各運動の向上に繋がるプログラムとして跳び箱運動に繋がる多様な運動を考案し、その効果の検証として、小学6年生を対象に、全5回の授業のうち2~4回目の計3回(1回の運動時間は40分程度)において実施した。開脚跳び、かかえ込み跳び、台上前転におけるフォームを得点評価した結果、踏みきり、空中、着地までの局面において有意な向上を確認した。これまでの研究から、幼児から小学校高学年児童のどの段階においても、それぞれの種目に必要な動きに関連する動作を含むような遊びや運動を行うことで、部分的なところからその動作全体へと繋がる動きの向上が見込まれる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
初年度より予定していた体系的な運動遊びの一つとして動的ストレッチ、体幹トレーニング等の動きを組み合わせた体操の開発については完了している。しかしながら、幼児から低学年児童を対象にした普及およびその効果の検証については、一部、開発した体操や運動プログラムを用いた教員研修等を実施するところまでは至っているが、介入による実証については予定している幼稚園ならびに小学校等の事情から次年度に持ち越しとなっている。一方、2年次において、高学年児童を対象にした実践研究は実施できたことから、3年次には幼児や低学年児童を対象にした実践研究ならびに、小学校等における実践事例の普及および活用につなげる活動を予定しているところであるが、当初の予定よりはやや遅れている状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
研究3年次においては、①小学校低学年児童を対象に、多様な動作の要素を含んだ遊びや運動プログラムによりを用いることで、特に集団での運動の中で、ボール操作などの個人技能とは別の能力である空間認識力や判断力といった能力の向上を図ることができるかについて検証を行う。次に②幼稚園児童を対象にぶつかり事故や転んだ際の身のこなしなどの向上に焦点を当てた運動遊びを考案し、その効果について検証することを予定している。加えて、放課後児童クラブなどでの運動遊びの提供や指導については、引き続き実施していく。
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Causes of Carryover |
2年次に購入を予定していた水泳・水中遊びに必要な備品について、実証研究を実施した学校現場ので授業状況にそぐわない部分があり、購入を見送ったことにより使用額に差額が生じることとなった。3年次において他の陸上での運動遊びなどの実践を進めるための別の実証研究に必要と考えられる物品の購入を中心に執行していく。
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Research Products
(1 results)