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2022 Fiscal Year Research-status Report

Reconstructing the History of Basketball Transfer

Research Project

Project/Area Number 21K11566
Research InstitutionFukuoka University

Principal Investigator

柿山 哲治  福岡大学, スポーツ科学部, 教授 (10255242)

Project Period (FY) 2021-04-01 – 2024-03-31
Keywords青山女学院 / ハリエット S アーリング女史 / シカゴ大学 / アモス・アロンゾ・スタッグ
Outline of Annual Research Achievements

青山女学院に1902(明治35)年に導入されたバスケットボールについて、アメリカ人女性宣教師とバスケットボールの接点について調査を行った。青山女学院史によるとアーリング女史はニューヨーク州アスウェゴ市立師範学校を卒業後、米国で高等小学校教諭を経て、明治20年から25年まで東京英和学校教授、27年から3年間清流女学校校長、明治30年より青山女学院で英語、倫理及び体操担当と記載されていた。また、青山学院資料室所蔵のアーリング女史の写真にはシカゴの写真館名が記載されているものの、日本に残されている経歴書からは彼女とシカゴの接点が不明であったが、英名がHarriet S. Allingであること、1887年にキリスト教の宣教師として来日し、6年間東京に滞在。1893年に万国博覧会のために帰国し、1894年7月2日までシカゴ大学で1年間特別研究を行った後、再び日本に戻っていたことが明らかとなった。
一方、YMCA国際トレーニングスクールでネイスミスがバスケットボールを創案した時に同僚で助言をしていたアモス・アロンゾ・スタッグ(以下、スタッグ)教授が、1892年から1933年までシカゴ大学の初代体育局長兼フットボールコーチ、1933年から1946年まで太平洋大学のフットボールコーチを務めたことが明らかにされている。そこでシカゴ大学図書館アーカイブセンターで、アーリング女史とスタッグ教授との接点を求めて調査に臨んだが、アーリング女史は研修生で学生ではなかったのでそこでの履修科目等の記録が現存していなかった。しかしながら、スタッグ氏は自身の姉妹に宛てた1892年5月10日付の手紙で、「ネイスミスがバスケットボールと言うスポーツを創案し、このスポーツは女子でも容易にできる」と紹介していることが判明した。しかしながら、現時点で両者の接点について明らかにすることはできなかった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

コロナ禍での海外で出張であったが、成果発表ができたことと、少しコロナが落ち着いた後に、海外で調査が可能となり、予定していた史料収集が順調に行えたため。
また、青山女学院史に掲載されているアーリング女史の経歴の不足分が、シカゴ大学の図書館司書の協力により、補うことができたため。

Strategy for Future Research Activity

青山学院資料センターには所蔵されていないアーリング女史の経歴に関する史料が発掘でき、彼女が一時帰国中の1893年に1年間シカゴ大学で研修生となって授業を受けていたことが判明し、彼女がシカゴ大学でバスケットボールに接したと言う仮説を、シカゴ大学とスプリングフィールド大学所蔵史料から発掘し、活水女學校にバスケットボールを導入したマリアナ・ヤング女史と合わせて、2人のアメリカ人女性宣教師とバスケットボールの接点がYMCA由来である可能性について言及する。また、バスケットボールを日本に最初に紹介したのは大森兵蔵であるという定説を覆すために、大森兵蔵が最初では無かった史実を集約し、我が国へのバスケットボール移入史を再構築する。

Causes of Carryover

コロナ禍の影響で調査を予定していたオハイオウェスレアン大学、スプリングフィールドカレッジ、スミスカレッジ、アレゲニーカレッジのいずれにも訪問できなかった。したがって、次年度にコロナが収まったタイミングを見計らって訪問調査を行う。なお、昨年度オハイオウェスレアン大学アーカイブスセンターから送付された史料により、明治期の青山女学院におけるバスケットボールの導入が確認されたため、そのルーツはシカゴ大学と推察されたため、新たに調査対象加えて、訪問調査を行った。しかし、所蔵史料が想定以上に多く、一度の訪問で全ての史料を確認することができなかったため、再訪する予定である。

  • Research Products

    (2 results)

All 2022

All Presentation (2 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results)

  • [Presentation] New Insights on Basketball Transfer in Japan2022

    • Author(s)
      Tetsuji Kakiyama
    • Organizer
      NASSH2022
    • Int'l Joint Research
  • [Presentation] 明治期の青山女学院におけるバスケットボールの出現2022

    • Author(s)
      柿山哲治
    • Organizer
      日本体育史学会第11回大会

URL: 

Published: 2023-12-25  

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