2021 Fiscal Year Research-status Report
Development of disaster prevention education program in food and nutrition through cross-curricular learning using ICT
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21K11577
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Research Institution | Kyoto Prefectural University |
Principal Investigator |
吉本 優子 京都府立大学, 生命環境科学研究科, 准教授 (40255914)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今井 亜湖 岐阜大学, 教育学部, 准教授 (50367083)
神田 聖子 愛国学園短期大学, その他部局等, 准教授 (90442079)
小切間 美保 同志社女子大学, 生活科学部, 教授 (30269849)
藤倉 純子 女子栄養大学, 栄養学部, 教授 (20307078)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 防災教育 / 食 / 栄養教諭 / 児童 / 教科等横断的な / ICT(情報通信技術) / 主幹教諭 / 生徒 |
Outline of Annual Research Achievements |
防災・災害時における児童・生徒の「主体的に行動する態度」を育成するためには,栄養教諭が参画し,教科等横断的な学習を行う必要がある.そこで,本研究ではICT(情報通信技術)を活用して,食に関する防災教育(食防災教育)のプログラムや教材を開発する.本年度は,具体的なニーズを探るため,全国の栄養教諭・学校栄養職員(以下,栄養教諭等)と,主幹教諭(主幹教諭か,学校全体の防災教育の内容について把握している教諭,以下,主幹教諭等)とを対象として,(1)食防災教育に必要と考えられる学習内容や教材,(2)児童・生徒が災害時に必要と考えられる食の知識,(3)栄養教諭等として採用したい食防災教育の内容,(4)主幹教諭等が栄養教諭等に期待する食防災教育の内容,などを調査した.回答は栄養教諭等518名,主幹教諭等259名(22都道府県,郵送法・Web調査法)から得られ,そのうち栄養教諭等479名(有効回答率93%)と,主幹教諭等240名(有効回答率93%)の回答を分析対象とした.必要な学習内容や知識として挙げられたのは,「住環境・食の衛生と健康管理」,「備蓄」,「災害食,災害時の調理方法」,「体験談」などであった.教材として挙げられたのは,シミュレーションゲーム,カードゲーム,パワーポイント教材,ICT教材などであった.採用・期待する内容として挙げられたのは,「備蓄」,「防災食や災害時の調理方法」,「体験談」や,「栄養バランスを含む災害時の食事・調理方法や非常食」などであった.食防災教育のプログラムや教材について,本年度は全国の多くの栄養教諭等や主幹教諭等の具体的なニーズを抽出することができた.次年度以降に行う食防災教育のためのプログラムや教材の開発に,それらのニーズが役立てられる.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
食防災教育のプログラムや教材について,本年度は全国の多くの栄養教諭等や主幹教諭等の,具体的なニーズを抽出することができた.「備蓄」,「防災食や災害時の調理方法」,「体験談」などについて,内容や知識の充実が求められていた.また,「住環境・食の衛生と健康管理」,「栄養バランスを含む災害時の食事・調理方法や非常食」といった内容や知識も,必要とされているようであった.これらのニーズを参考にして,次年度以降に食防災教育のためのプログラムや教材の開発を進める.
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Strategy for Future Research Activity |
本年度の調査により,防災・災害時における児童・生徒の「主体的に行動する態度」を育成するにあたっては,「備蓄」,「防災食や災害時の調理方法」,「体験談」などについての学習や,「住環境・食の衛生と健康管理」,「栄養バランスを含む災害時の食事・調理方法や非常食」などについての学習が,必要とされていたことから,ICT(情報通信技術)を活用して,それらの内容や知識を織り込んだ,教科等横断的な食防災教育のプログラムや教材を開発する.そして,複数の小学校に協力を仰ぎ,開発したプログラムや教材の有用性について,検討を行う.具体的には,食の衛生と健康管理,災害時の食事・調理方法,備蓄,体験談などを織り込んで,アクティブラーニングの授業を構成する.また,ゲーム要素を取り入れたパワーポイント教材やICT教材を開発する.それらの有用性については,プログラムや授業後の児童の行動変容をもとに評価する.
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Causes of Carryover |
食防災教育のプログラムや教材について,本年度は栄養教諭等や主幹教諭等を対象とした調査を行い,全国の多くの栄養教諭等や主幹教諭等の,具体的なニーズを抽出することができた.その回答数は,想定していたよりも多く,食防災教育に対する重要性が再確認されたが,回答の詳細な解析に,手間と時間を要した.そのため,食防災教育のプログラムや教材の開発は,次年度以降に先送りし,必要となるソフトウェアや機器の購入なども先送りした.次年度には,ソフトウェアや機器の購入などのため,支出を行う予定である.
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Research Products
(2 results)